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「…私が、あなたを好きでいることはいけないことだと、ずっと思ってた。
だから諦めたくて、あなたに好きな人でも出来れば諦められると…そう思ってたのに」
「あぁ」
「きっと祝福はされない、後ろ指を刺されるかもしれない」
「それでもいいよ、お前となら」
「ッ…馬鹿……！私だって好き！！私を助けてくれた時から、ずっとずっと、ライナーだけを愛してたよ！！」
Aの心の底からの叫びに、ライナーは「やっと言ってくれた」と呟いて、Aの体を優しく抱きしめ直した。
そして2人は見つめ合うと、そっと唇を引き合わせた。
幼すぎた恋を引きずり続け、やっとこさ実ったのである。それも周りからの盛大な支援を経て、である。
「やぁ〜っとくっついたなお前ら…」
「Aを泣かせたら殺すからね、ライナー」
「肝に銘じておくよ」
わらわらと出てきた同期達にライナーは頭をかいて笑い、Aは驚いたようにみんなを見つめた。
ジャンが呆れたような顔をし、アニは鋭い目付きでライナーを睨みつけていた。
「俺もそれは同意だな、Aが泣くんなら引っ掴んで逃げるぞ俺は」
「お前が言うと本気に聞こえるよエレン…」
「エレン、私も協力する」
「まぁまぁ…本当によかった、二人の思いが繋がって」
「…すまんなベルトルト、お前には何度も迷惑かけた。」
ライナーが気まずそうに目を逸らせば、ベルトルトは苦笑いをしながら2人をみくらべて笑った。
ベルトルトもアニも、つっけんどんしているが結局幼なじみが幸せになってくれればなんだっていいのである。
「幸せにならなきゃ許さないよ、2人とも」
「ん、ありがとうベル！」
「う、っわ！A！君ってやつは…！」
勢いよくベルトルトに抱きついたAに、Aから唐突に抱きつかれるも持ち前の体感でこらえるベルトルト。
ライナーは形容しがたい気持ちでそれをじっと見つめていた。
ライナーからの視線に気づき、焦ってAを引き剥がすことになるのをベルトルトはまだ知らないのである。
····
本編で触れられなかったんですがAはベルトルトのことお兄ちゃんみたいな弟みたいなやつだと思ってますし、Aも妹だと思ってます。Aはベルトルトの博識なところが好きだし、ベルトルトはAの急かしたりしないとこが好き。
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作者名：ふりこ | 作成日時：2022年3月3日 14時
