【JOJO】助っ人が無双してスタクル救済するお話② (ページ32)

今日:36 hit、昨日:3 hit、合計:57,620 hit

死神13⑤ ページ32

.

『見たところ典明のその痕はナイフのようだな』

バチッと赤ん坊と目線が合い意図的に視線がそらされる
その赤ん坊の行動に横で典明が目を見開いた

「…見たか？」

『見た…。お前のその手にある《BABY STAND》の文字は…まさか！』

アタシと典明は立ち上がり赤ん坊に向かって近づく
心做しか焦ったようにそっぽを向く赤ん坊にアタシたちは確信を得た

『《赤ん坊(BABY)》！！《スタンド》！！』

アタシたちの精神はどうにかなってしまったんだろうか…？アタシ達は今！確実に…！

「『この赤ちゃんが《スタンド使い》と思い始めているッ！』」

典明が赤ん坊の首を絞めるように掴みあげ、アタシは背後にスタンドを見せつける
すると赤ん坊は大きく泣き声を上げ始めてしまった
泣き声に気づいた承太郎とジョースターさんがアタシのスタンドを引っ込めさせ典明の手から赤ん坊を取り上げた

「おいおい…いきなり乱暴だぞ。Aまでスタンドを出して威嚇することはないじゃあないか

それに首を絞めるように掴むだなんてどうかしているぞ…」

『！…』

「さあ今日はもう寝るぞ、疲れたろう」

アタシと典明はそのまま言い切る証拠もろくに持っていないためそのまま仕方なく引き下がる
なんとなしにこちらを振り向いた赤ん坊が笑ったような気がしてやはり頭にかかる疑問が拭いきれない
結局何も出来ないままで時間が過ぎて夕食の時間になってしまった

『どうしたもんかな…額の傷と典明の傷だけで理解させるのはほぼ不可能…』

「だが……！！お、おいA、」

よそから心配を受けているなんて思っていないアタシは典明の言葉に指を刺された方向を見た

なんとその光景はあの赤ん坊がサソリを安全ピンで刺し、仕留めている様子
こちらに気づいたのか焦った顔をしている

『こいつ…ｯ!』

「この赤ん坊やはり…ｯ!」

そこで典明は立ち上がりジョースターさんたちに「今のを見たか」と告げて赤ん坊がサソリをころしたことを伝える

しかし案の定ジョースターさん達はそれを信じようとしない

『の、典明待てッ！』

「今僕は確信したんです！どこにサソリの死体を隠したか知らないがそいつはスタンド使いなんです！

見てくださいこの腕の傷を！そしてAの額を！

これはきっと忠告なんです！きっと夢の中でついた傷なんだ！」

腕の傷を見せた典明を止め損ない、アタシは典明に叫ぶ

『おい典明…！それじゃああんたはただの精神異常者だぞ…！』

「！！」