◇ ページ42
·
·
「そういえば、Mephy」
「ん？」
「……今日は良かったのか、すぐ解散して。」
「Adam、まだ自信がありませんの？」
「いや！…違う、もうアンタが私を捨てる気なんて無いことは分かった。でもほら、仲良いんだろ色欲のと」
ごろんとキングサイズのベッドに元熾天使が独り、そんなMephistoの白い体には無数の所有痕が残され、Mephisto本人は気だるそうに転がっている。
そこに水を持ったAdamが現れ、Mephistoに手渡しながら今日一日思っていたことを尋ねた。
「あぁいや、仲がいいと言うか。わたくしがあそこのピエロを気に入っているだけですわよ。Ozzieとは普通の仲ですわ」
「ピエロ？」
「えぇまぁ。訳ありのインプですけれど、なかなかいい演技をするの。今度彼らの店にでも行く？」
Ozzieの店についてよく知らないAdamは不思議そうな顔をしながら頷き、MephistoはそんなAdamを見て“しまった”という顔をしながら目を逸らした。
Adamはそれに気づかず、自分用に入れたコーヒーを啜っている。
「……爪を切るのを、忘れていましたわ。ごめんなさいAdam」
「そんなん気にしてらんなかったしいいよ、それに私は結構好きだぞこれ」
見るからに痛そうな爪の跡をMephistoは顔を顰めて見つめ、Adamは愛おしそうに撫でた。
背中にすがりつくなんて、相当ヨくないとあのMephistoがするわけないだろう。顔を赤くさせているMephistoをくすくすと笑って、Adamは手にしていたMephistoとお揃いのマグカップをサイドテーブルに置いて、ベッドへ潜り込んだ。
「Adam、いつのまにか悪趣味なのね」
「ふは、何年離れたと思ってる。…それに、アンタが残すモノならなんだって愛せるさ」
「！！！」
ふ、と微笑んでそう言ったAdamを見たMephistoはビビビッとしっぽを揺らしてそのまま布団に潜り込んでしまった。
Adamという男、神の創造物なだけあって顔がべらぼうに良い。その上MephistoはAdamにエデンの頃から惚れている。
Adamが面白がって布団をめくると、顔を赤くさせて丸くなったMephistoがいた。
「照れてんのか？」
「は、反則ですわ…その顔…」
「ははは！！アンタがそんなこと言うなんてな！！」
心底楽しそうに笑ったAdamを、丸まっていた体制を解いたMephistoがぽかんと見つめる。そしてふっと笑い、Adamの上に倒れ込んだ。
「大好きですわ、Adam」
「私は愛している、Mephy」
「ふふ、わたくしたち相思相愛ですのね。ずぅーっと前から！」
·
結構頻繁にくだらない喧嘩をする2人、気づいたら仲直りしてイチャイチャしてる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 189人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
匿名 - ああ〜っ！！！！推しが今日も尊い〜っ！！！！貴方様の作品が私の生きる糧……、推しの供給少なすぎる中での癒しです……。 (3月16日 21時) (
レス) id: 0e669f45e3 (このIDを非表示/違反報告)
ふりこ(プロフ) - ぬこさん» そのお言葉すっごく嬉しいです〜！！皆様に楽しんで分かりやすく読んでもらえるのが一番なのでこれからも精進します！二回もコメント嬉しいですありがとうございます！ (3月6日 20時) (レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
ふりこ(プロフ) - もなさん» わーんありがとうございますー！！一応区切りは着きましたがいかがだったでしょうか！？まだ続く予定なのでこれからもよろしくお願いします！ (3月6日 20時) (レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ - 更新お疲れ様です！いつも楽しく見させていただいてます😊 過去話とても楽しみです♪応援しています。 (3月6日 19時) (レス) @page25 id: 6dcb98b8f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ - この作品に出会えてとても嬉しいです！凄く面白いです。物語の描き方が丁寧で、想像しやすいです！😆 (3月3日 16時) (レス) @page14 id: 6dcb98b8f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ふりこ | 作成日時：2024年2月23日 16時
