失った翼 ページ5
LilithとMephistoの話 / 失くした翼の話
·
「
「あらMephy、はいってちょうだい」
「…この度は私を迎えていただきありがとうございます。」
「いいのよ、…ねぇMephy、そんなに堅苦しい呼び方はやめて？
「……わかりましたわ、Lily」
Lilithにそう言われてしまえばMephistoは取り繕った仮面を外す以外に選択肢は無い。仕方なさそうに、どこか拗ねたように唇を突き出しながらMephistoはそう言って頷いた。
Lilithはそんな様子のMephistoをみてクスクスと笑い、その小さな頭を撫でてやる。
「ああっ！そうでしたわ。本題を忘れてました」
「あらそうだったわね、なんの用？」
「……その、あまり気持ちの良くないものを見せてしまうのだけれど」
するするとMephistoが羽織っていた羽織を脱ぎ、その背中をLilithの目前に晒した。
するとその瞬間、Mephistoの肌を刺すような殺気が部屋の中を包み込んだ。Mephistoは肩を揺らして、ゆっくりとLilithを振り返る。
しかし振り返ろうとしたその時、Lilithの細い指先が背中に触れた。痛みに思わず目を閉じ、口まで引き結んでしまったMephistoは「しまった」といいだけに眉を下げて今度こそLilithを振り返る。
「……Mephy、これはどうしたの？」
その声は比較的穏やかで、いつも通りのLilithのように聞こえる。しかしまぁ、Mephistoは耳に突き刺さるLilithの殺気混じりの声に震えが止まらない。
「……そ、の。」
「ゆっくりでいいの、話して？」
「…つい、先日…。天使たちに、無理やり抜かれてしまって…はは、自業自得よね…」
「……Mephy？あなたは何も悪くないじゃない。こんなことする奴らがいけないのよ」
すると今度はまるで腫れ物でも触るように、Mephistoの残った翼をLilithが撫でる。先程の痛みとは違う感覚に、Mephistoは思わず肩を揺らして目を瞬かせた。
まさか、LilithがLucifer以外にこんなふうに触れるなんて…。
「それで、その。まだ突っ張るから薬を塗って欲しくて」
「……Luciferより、私に？」
「えぇ、貴女に」
なんてことのないようにMephistoがそう言うと、Lilithは上がる口角を隠すことも無く、Mephistoの手から軟膏を受け取った。そしてゆっくりと優しく、その傷口を覆うように軟膏を塗っていく
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匿名 - ああ〜っ！！！！推しが今日も尊い〜っ！！！！貴方様の作品が私の生きる糧……、推しの供給少なすぎる中での癒しです……。 (3月16日 21時) (
レス) id: 0e669f45e3 (このIDを非表示/違反報告)
ふりこ(プロフ) - ぬこさん» そのお言葉すっごく嬉しいです〜！！皆様に楽しんで分かりやすく読んでもらえるのが一番なのでこれからも精進します！二回もコメント嬉しいですありがとうございます！ (3月6日 20時) (レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
ふりこ(プロフ) - もなさん» わーんありがとうございますー！！一応区切りは着きましたがいかがだったでしょうか！？まだ続く予定なのでこれからもよろしくお願いします！ (3月6日 20時) (レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ - 更新お疲れ様です！いつも楽しく見させていただいてます😊 過去話とても楽しみです♪応援しています。 (3月6日 19時) (レス) @page25 id: 6dcb98b8f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ - この作品に出会えてとても嬉しいです！凄く面白いです。物語の描き方が丁寧で、想像しやすいです！😆 (3月3日 16時) (レス) @page14 id: 6dcb98b8f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふりこ | 作成日時：2024年2月23日 16時
