Lilith ページ36
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「…Mephisto？」
「あらあらLilith、どうして泣いているの」
「またAdamが私を支配しようとしているの！…Mephisto、私はそんなの嫌よ。一体どうすればいいの…？」
Lilithは悔しそうな顔をしてそう言い放った。Mephistoはそれを見て眉を下げ、最近なにか急いだ様子のAdamについて思い出していた。
最近、二人の間には溝ができている。支配を望むAdamと、自由を望むLilith。
Mephistoはどちらの味方に着くことも出来ない、しかし泣いているLilithを無視できるほど良心がない天使ではなかった。
「あぁLily、泣かないでくださいまし。わたくしの小さな天使。Adamもなにか考えがありますのよ、一度冷静になって話し合ってみるといいですわよ！」
「…Mephistoはいつも彼の味方ね」
「ふふ、わたくしはねLily。父の創った貴女達が仲良くしているととても嬉しいの。だから決して彼の味方をする訳では無いのよ？それに、こんなに可愛い子を泣かせちゃダメですわ」
目元と鼻を赤くさせて顔を上げたLilithの頬をぷに、と掴んでMephistoはそう言った。Mephistoがあまりにも屈託なく笑うものだから、Lilithも思わず肩の力を抜いてしまう。
寄り添うようにMephistoの羽がLilithに触れている。Lilithはこの感覚が好きだった
「…ねぇMephisto」
「Mephy、と呼んでくださいまし。」
「…Mephy、またあの歌を聞かせて？」
「あんな歌でいいんですの？時間を下さればまた…」
Mephistoがそういいかけたのを人差し指で塞いで、Lilithはそれはそれは美しく笑った。
「いいの、アナタが私のために作ったというあの歌がいいの」
初めてここで泣いていた時、話しかけてくれたのはAdamが真摯にしているMephistoだった。最初はAdamの味方をされるのかと、咎められるのかとMephistoを警戒したものだがそんなものは要らなかった。
Mephistoはどうにかこうにか泣いているLilithを慰めようと、それはそれは美しい魔法を見せ、夢を語り、歌を作った。
次第にLilithの涙は枯れ、Mephistoに釘付けになっていた。
そうしてその時Mephistoが歌ってくれた歌は、今だってLilithの心の支えになっている。
「…〜〜♪」
「…相変わらず、綺麗な声ね」
「貴女だって負けてませんわ、今度は…そう！二人で歌いましょう！わたくしいい歌を思いつきましたわ！」
Mephistoはそう言って嬉しそうに笑いながらぽん、とハープを取り出して勝手に弾き始めた。
新しい曲調だ、Lilithはその音に耳を傾ける。Mephistoの奏でる音はどこまでも優しくて、どこまでも美しいのだ。
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匿名 - ああ〜っ！！！！推しが今日も尊い〜っ！！！！貴方様の作品が私の生きる糧……、推しの供給少なすぎる中での癒しです……。 (3月16日 21時) (
レス) id: 0e669f45e3 (このIDを非表示/違反報告)
ふりこ(プロフ) - ぬこさん» そのお言葉すっごく嬉しいです〜！！皆様に楽しんで分かりやすく読んでもらえるのが一番なのでこれからも精進します！二回もコメント嬉しいですありがとうございます！ (3月6日 20時) (レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
ふりこ(プロフ) - もなさん» わーんありがとうございますー！！一応区切りは着きましたがいかがだったでしょうか！？まだ続く予定なのでこれからもよろしくお願いします！ (3月6日 20時) (レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ - 更新お疲れ様です！いつも楽しく見させていただいてます😊 過去話とても楽しみです♪応援しています。 (3月6日 19時) (レス) @page25 id: 6dcb98b8f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ - この作品に出会えてとても嬉しいです！凄く面白いです。物語の描き方が丁寧で、想像しやすいです！😆 (3月3日 16時) (レス) @page14 id: 6dcb98b8f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふりこ | 作成日時：2024年2月23日 16時
