◇ ページ12
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きっとあなたなら許してくれると思ったの、嘘じゃないわ。
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主であるLuciferが、Lilithと共に地獄へ堕とされた。次はわたくしの番だとばかり思っていたのに、いつになってもその通達が来ない。きっと、品定めをされているのだ。
しかしLuciferに賛同するわたくしを疎む連中も多かった、遅かれ早かれわたくしは地獄行きだ。
それならば、わたくしたちのせいで苦しむことになった彼らに、彼女たちに祝福を齎さなくては。
MephistoはAdamに会いにいかなかったのではなく、会いに行けなかったのだ。
もちろん初めはAdamのことが頭にあった、しかし焦って焦って、毎日人間界を飛び回るうちに混乱してきてしまった。
本当に大切なものを見失って、自分の贖罪のために六枚の羽根を酷く扱った。
Adamならばきっと許してくれると思ったのだ、それにEveという美しい妻まで貰っていた、きっともう自分のことなど忘れてくれたはずだ。
女々しくもAdamを引き摺っているのはわたくしだけ、熾天使ともあろうものが情けないったらありゃしませんわ。
Adamはきっともう、わたくしのように間抜けで愚鈍な天使の事など覚えてもいないでしょうに。
どうにかして人間の悪意に飲まれかけた子供たちに祝福をもたらした。きっとあの子たちは理不尽に地獄に堕ちたりすることは無いだろう、一人の子には加護の宝石まで渡してしまったけれど、きっと堕ちたら使い物にならなくなるのだからどうだっていい。
「貴方は罪を犯した、あなたは裁かれるべき魂なのです。」
「…は、はは。そうだと思いましたわ…わたくしやLuciferは厄介者、ですものね」
ブチ、と音が聞こえた。皮膚の避ける音が頭の奥に響き渡った。背中がカッと熱くなった次の瞬間、鋭い痛みがMephistoの背中を襲った。
「あﾞぁﾞッ！！！！」
「もうあなたに三対の翼は必要ない」
「あぁ、そんな、そんな…！！！」
許してAdam、あなたの言う天使様では無くなってしまった。わたくしはもう、あなたが好きだと言ったうつくしい天使ではなくなってしまった。
体に見合わないサイズの大きな翼が無慈悲な音を立てて地面に投げ捨てられる。もう既に攻撃を受け力を出し切っていたMephistoにだからこそできた荒業ではあった。
溢れ出る金色の血をどうにか止血しようと背中に意識をめぐらせると、こちらへ向かって走る音が聞こえる。
天使のものでは無い。
「Mephy！！」
「あぁ、…貴女方は本当に酷いことをしますのね」
「待て！！あなたまでどうして！！」
「……これでさようならですわ、Adam」
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匿名 - ああ〜っ！！！！推しが今日も尊い〜っ！！！！貴方様の作品が私の生きる糧……、推しの供給少なすぎる中での癒しです……。 (3月16日 21時) (
レス) id: 0e669f45e3 (このIDを非表示/違反報告)
ふりこ(プロフ) - ぬこさん» そのお言葉すっごく嬉しいです〜！！皆様に楽しんで分かりやすく読んでもらえるのが一番なのでこれからも精進します！二回もコメント嬉しいですありがとうございます！ (3月6日 20時) (レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
ふりこ(プロフ) - もなさん» わーんありがとうございますー！！一応区切りは着きましたがいかがだったでしょうか！？まだ続く予定なのでこれからもよろしくお願いします！ (3月6日 20時) (レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ - 更新お疲れ様です！いつも楽しく見させていただいてます😊 過去話とても楽しみです♪応援しています。 (3月6日 19時) (レス) @page25 id: 6dcb98b8f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ - この作品に出会えてとても嬉しいです！凄く面白いです。物語の描き方が丁寧で、想像しやすいです！😆 (3月3日 16時) (レス) @page14 id: 6dcb98b8f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふりこ | 作成日時：2024年2月23日 16時
