衝撃の事実 ページ32
·
「わぁ〜もうすっごく感動的！」
「Mephy、それ」
「っ、な、泣いてない！！泣いてないから…」
ころころと転がった宝石をAngelが驚いて見つめている。Mephistoはそんなことにも気づかず、突然溢れた涙を止めるのに精一杯だった。
「…涙が、宝石になってる」
「……天使の時の名残りさ。めずらしい？」
Angelが素直に頷くと、Mephistoは可笑しそうに笑ってAngelに一粒を手渡した。
「天使の御加護を授けましょう…なんてね。もう天使じゃないけれど、気持ちだけ」
「！…ありがとう、そこらの天使からの加護よりよっぽど役に立ちそうだね」
クスクスと笑うことによってMephistoはやっと涙を流しきったのか目をシパシパとさせながら抱き合うCharlieとLuciferにやっとこさ目を向けた。
「わかった、会議を持ちかけるが…天国に…私は、…一緒に行ってやれない。それでも大丈夫か？」
「っ、大丈夫よ！」
「ん？…あぁ、そうだそうだ！！私はついて行けないがMephyを連れていくといい」
「……Lucifer？」
「あの小僧、昔っからMephyに弱いからなぁ…盾にすれば嫌に絡まれることもないだろう！！」
「Lucifer様！！それは」
Mephistoが焦ったようにそう言えば、Charlieが怪訝そうな顔をしてMephistoに目を向けた。
目を向けられたMephistoは気まずそうな顔をして目を逸らし、ひっそりとLuciferを睨みつける。
CharlieがAdamとLuteに何をされたかはMephistoだって知っているのだ。
しかしまぁ、そうであっても結局MephistoはLuciferのお願いには弱いのだ
「…っはあ…、わかりましたわ。CharlieとVaggieも心配ですから、天国まではわたくしが着いていきます」
「そう言ってくれると思ったぞ！…じゃあ、…頑張れCharlie！！」
そうとだけ言い残して消えたLuciferに、Mephistoは眉間に皺を寄せて瞳をさ迷わせ、やっとこさCharlieに向けた。
Charlieから向けられている視線に含まれた感情は失望か、それとも好奇か。
「…A、Adamと何かあったの…？」
「ま、まぁ、エデンにいた頃に少し…」
「えっ！！？あのAdamが！！？あのロクデナシが！？ほんっとに想像がつかない！！Mephyには弱いって本当！！？」
それは、と口ごもったMephistoを見てこれは色恋沙汰か！？と察知したAngelとCharlieが表情を変えてMephistoに詰め寄った。
Charlieより頭一つ分は小さいMephistoが自身より大きい悪魔に囲まれている様子はまるで恐喝である。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 147人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふりこ(プロフ) - 荒神さん» ありがとうございます~！！二人の行く末は一応決まっているのでお楽しみに！！ちゃんと最後まで行けるように更新頑張ります！！ (2月12日 13時) (
レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
荒神(プロフ) - 楽しく読ませてもらっています。これからの二人凄く気になります！更新を楽しみに待ってます！ (2月11日 23時) (レス) id: b7ee1287a7 (このIDを非表示/違反報告)
ふりこ(プロフ) - milkさん» わぁ~うれしすぎるお言葉をありがとうございます！ご期待に添えるよう頑張ります！ (2月10日 23時) (レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
milk - 凄く良い作品を書いてくれてありがとうございます🥲︎次の更新が楽しみすぎます！応援してます(´˘`＊) (2月7日 13時) (レス) @page8 id: 51fdde4063 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ふりこ | 作成日時：2024年2月6日 0時
