◇ ページ22
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「行くんですか？」
「…今も居るのか？」
「えぇまぁ、つい先程まで居ましたから」
「……クソッ、別に会いたいとか顔が見たいとかそんな事じゃねぇからな！？私は一応地獄の王に飼われてる駄犬の面でも拝もうと思って…」
「はいはい、いいですから会ってきてください。噂では誰かを探しているそうですよ」
Luteはそうとだけ言って武器を持ち直すと飛び立って行った。誰かを待っている、その言葉に期待をしないほどAdamは人間出来てはいなかった。
バサッと金色の羽を大きく開き、Luteの言っていた時計台まで飛んだ。
空から見下げたこの世界は、やはり地獄そのもの。あんなに綺麗な天使がいるべき場所ではないといつだってそう思っている。
「…！！」
いた、Luteの言う通りMephistoは膝を抱えるようにして時計台の上に座り込んでいた。
Mephistoのことを知らない天使は居ない、迂闊に手を出すようなこともしないのだろう。
やっと見つけた探し人だ。私だと気づくだろうか、いつの日か二人で空を飛び、歌を唄い夢を語ったあのAdamだと、気づいてくれるだろうか。
そんな不安からAdamは仮面を外していた。
しかしそこまでしておいて、Adamは声をかけるべきか否か迷っていた。
このAdamが迷うだと？こんな女ひとりに、しかも声をかけるかを！？
「……Adam…」
「！！？」
小さくだが聞こえたその声は、相変わらず鈴を転がすような可愛らしい声で…ではない、今なんといった？Adamと、己の名前を呼んだのか？
聞き間違いだろうか、もし聞き間違いならAdamは羽を動かすことを忘れてここから落ちてしまうかもしれない。
でももし、もしもそれが聞き間違いでは無いのなら。
「………Mephy」
「！！！」
思わず名を呼んでしまった。驚愕の表情を浮かべたMephistoが勢いよく振り返って、大きく目を見開いていた。
「(あぁ…その宝石は変わらないのか…)」
エデンで見た姿より確かに凶暴さは増しているが、その瞳の色は変わっていなかった。神のお気に入りだったと聞いたことがある、だから堕天した程度では変化もなかったのだろう。
「…どうして、ここに」
「ハッ、知らないのか？私がこのエクソシスト達を率いてるからに決まってんだろ！堕天しておツムまで悪くなっちまったか？」
「…そう、かもしれないわね」
思えばこんなに人を煽るような話し方をするようになったのも、Mephistoが堕天してからひねくれてしまったせいだ。
なんだかムカムカして、余計な無駄口を叩いてしまうのもAdamらしい所だろう。
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ふりこ(プロフ) - 荒神さん» ありがとうございます~！！二人の行く末は一応決まっているのでお楽しみに！！ちゃんと最後まで行けるように更新頑張ります！！ (2月12日 13時) (
レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
荒神(プロフ) - 楽しく読ませてもらっています。これからの二人凄く気になります！更新を楽しみに待ってます！ (2月11日 23時) (レス) id: b7ee1287a7 (このIDを非表示/違反報告)
ふりこ(プロフ) - milkさん» わぁ~うれしすぎるお言葉をありがとうございます！ご期待に添えるよう頑張ります！ (2月10日 23時) (レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
milk - 凄く良い作品を書いてくれてありがとうございます🥲︎次の更新が楽しみすぎます！応援してます(´˘`＊) (2月7日 13時) (レス) @page8 id: 51fdde4063 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふりこ | 作成日時：2024年2月6日 0時
