最初の人間 ページ12
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「待ってくださいLucifer様！」
「ははは！Mephy！追いかけっこか？」
「違います！！これから上との会議だと言っているでしょう！」
天界にいた頃も、Mephistoは毎日Luciferに振り回されていたのだ。上級天使である以上議会に足を運ぶのは当然のことであり、そんなLuciferの世話をするのは生まれてからずっとLuciferの側近を務めるMephistoの役目だった。
「あっ」
「……なんです？そろそろわたくしがSeraのお叱りを受けるんですが」
「見てMephy、人間だ…！」
「…！」
パチン、とたしかに目が合った。Luciferの方はたしかに人間に多大な興味を持っているようだがMephistoは違っていた、違うはずだった。
男もしっかりとこちらを見て、Mephistoの翡翠色の瞳をじっと見つめていた。
「Mephy？」
「…なんでも、ありませんわ。Lucifer様！今度こそ行きますわよ！ほら、もうあと五分しかない！！」
「おっと本当だ！行こうMephy！」
さっきから言ってるでしょ！と眉を吊り上げて言ったMephistoに笑いかけながらLuciferはMephistoの手を取る。背中に生えた六つの羽で縦横無尽に飛び回り小さくなっていく天使達を、男は食い入るように見つめていた。
「ほらMephy、間に合ったでしょ？」
「はぁもう、ギリギリじゃない…」
六つの羽をしなしなと萎えさせながらMephistoは肩を落としてそう言った。間に合わせる気があるのなら、余裕を持ってくれればいいのに。
MephistoはLuciferという好奇心の塊に振り回され続けているのである。
「それにしても、Mephy」
「はい？」
「さっきの人間が気になって仕方ないみたいだな？」
「そんなことありませんよ、Lucifer様。そもそもSeraが言っていたでしょう？人間にあまり関わるなと」
「……でも、Mephyはあの人間に興味を持ってる。なんでそれを我慢しなきゃならないんだ？」
己の主人であるLuciferは好奇心旺盛で力を持った大天使だ。その力と探究心ゆえに上の天使からは厄介者として扱われることもしばしばある。Mephistoが自ずからついて行きたいと思った相手だが、いつか本当に羽を切られる日が訪れそうだとMephistoは恐れている。
「……ですからね、Lucifer様」
「だから行こう！」
「は？」
「“Adam”の所さ！」
唖然とした様子のMephistoは思い切り手を引かれ、そのまま羽を出す間もなくLuciferの作り出したポータルに落下して行った。
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ふりこ(プロフ) - 荒神さん» ありがとうございます~！！二人の行く末は一応決まっているのでお楽しみに！！ちゃんと最後まで行けるように更新頑張ります！！ (2月12日 13時) (
レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
荒神(プロフ) - 楽しく読ませてもらっています。これからの二人凄く気になります！更新を楽しみに待ってます！ (2月11日 23時) (レス) id: b7ee1287a7 (このIDを非表示/違反報告)
ふりこ(プロフ) - milkさん» わぁ~うれしすぎるお言葉をありがとうございます！ご期待に添えるよう頑張ります！ (2月10日 23時) (レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
milk - 凄く良い作品を書いてくれてありがとうございます🥲︎次の更新が楽しみすぎます！応援してます(´˘`＊) (2月7日 13時) (レス) @page8 id: 51fdde4063 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふりこ | 作成日時：2024年2月6日 0時
