女 ページ2
ぽつぽつと水滴が落ちてくる。
その水滴がアスファルトの地面に染み込んだと同時に大雨が降り出した。
雨の中、その女は傘もささずに走る。
その女の顔は泥だらけ、黒い髪はざんばら。
着物も雨でびしょ濡れだ。オマケに裸足。
まるで大昔の貧しい村人の様な格好。
女は降りしきる雨に身を震わせ乍も走った。
アスファルトのゴツゴツとした石が裸足の足を傷つける。
そして目的の建物を見つけそこに駆け込む。
扉を勢いよく開き、女は叫んだ。
「お願いします!!娘を助けてください!!」
中島「どうしました?って大丈夫ですか!?聞こえますか!?与謝野先生!!」
女は社員、中島敦が来た途端疲労と安心で意識を手放した。
中島「与謝野先生、大丈夫でしょうか?」
与謝野「ああ、疲労だね。それにしてもなんだいこの格好。」
探偵社の女医、与謝野晶子は息をつく。
女は探偵社の医務室のベッドに横になっていた。
その時、女はガバッとベッドから体をおこした。
そして身を震わせて歯をガチガチと打ち鳴らした。
「霧神様が来る!娘が生贄にッ!!
いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
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作者名:ユウナ | 作成日時:2022年11月11日 17時