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煉獄が死んだ。そんな知らせを受けたとき、Aはのんきにも低級の鬼を狩っていた。もはや当たり前とかしていた日常のなかに迷いこんだその知らせに、Aは酷く動揺したのだ。


そして真っ先にAはお館様の所に向かった。


「冗談ですよね?」


Aより先に集合していた柱達の顔は暗く、それが冗談でないことなど分かりきっていたはずなのに。


「A。落ち着きなさい」


いつもならよく聞こえるはずのお館様の声もAの耳には届いていない。カタカタと震える手で、Aは無意識に刀に手を伸ばしていた。


その表情は冷静で、いつもと何一つ違うところはない。


「なにしてんだ手前!」


グッとその手をつかんだのは風柱である不死川だった。その手を掴み、きつく握った拳でAの頬を殴り付ける。


きゃっ!と、甘露寺は今にもボロボロ涙が溢れてしまいそうな目をそらした。


「……痛いだろ、不死川さん」


Aは困ったように笑う。スッと素早くぬいた刀を自分の首にあてがった。否、本人は本気で斬ろうとしたのだ。カタカタと刀同士が力を殺しあう。


「頭わいてんのかァ?逆崎ィ」


「まさか。僕はいたって正常だ」


今のAは間違いなく正常だなんて言えない。変わらない表情から不釣り合いな涙がポロポロと瞳からこぼれ落ちた。


「尊敬する人間も、大切な後輩も守れなかった。この身をもって詫びる」


「逃げだろぉがよォ!!仲間の死にこじつけて逃げようとしてんじゃねーよ!!」


「僕が一番怖いのは仲間が死ぬことだ!僕が鬼を斬るのは大切な人を守るためなんだよ!僕が柱にまでなったのは、そうすれば、そうすれば誰一人、」


欠けないと、思ってたんだ──


グッとAの顔が歪む。その表情は年相応なものだった。「あめぇんだよ昔からよォ……」Aの刀が弾かれる。地面に重く音をたてて、それは転がった。


「入隊した頃からお前は強かったよ、確かになァ。でもお前は自分以外の人間を下に見てんだよ。手前ごときが仲間の命を背負えるだなんて思い上がってんじゃあねぇ!」


鈍い痛みが、Aを襲う。

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赫赫 - えっそこで更新停止…!?勿体ない……!!とても面白い作品です!更新して欲しいです! (2021年12月9日 7時) (レス) @page39 id: 33d74645c1 (このIDを非表示/違反報告)
10優 - すんごく面白いです!一瞬で文スト(鬼滅?)の世界に引き込まれちゃいました(笑)更新待ってます。頑張って下さい! (2019年12月4日 1時) (レス) id: 9d99cb2590 (このIDを非表示/違反報告)
六花 - あのお願いがあるのですが、逆崎君の詳しいプロフィールを教えてほしいです!無理ならば大丈夫ですよ。更新いつでもいいので頑張ってください! (2019年10月12日 19時) (レス) id: 1558ece2fb (このIDを非表示/違反報告)
える(プロフ) - ルルナナさん» ありがとうございます(*^^*)不定期な更新ですが、ぜひ逆崎君の物語にもうしばらくお付き合いください。コメントありがとうございました(*^^*) (2019年8月11日 0時) (レス) id: ace072b99e (このIDを非表示/違反報告)
ルルナナ(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます!此れからも頑張ってください! (2019年8月10日 23時) (レス) id: f75b5a5c4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:える | 作成日時:2019年5月25日 23時

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