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「言ったろう!言ったよなあ8年ほど前に!君は稀血!それも匂いの濃い稀血だから晩の怪我には気を付けろと!それもこんな場所で!」
青年はツラツラと説教を垂れる。癖っ毛の藍色の髪をフワリとゆらしながら、一瞬で男の首を切り落とした。
ポトリと落ちた首は、「くそっ!くそっ!俺はなあ、無惨様の後継者なんだぞ!」と喚く。おもちゃを買ってもらえない子供のように、ボタボタと大きい滴を目から溢れさせながら。
「無惨?」と青年は顔を歪める。「冗談だろ」と消えかかる男に冷たい視線を向けた。
「あれの後継者がこんなに弱いはずないだろうが」
すっかりその存在がここに無かったように消えてしまった男。青年は大きく安堵するように息を吐いた。
「勘弁してくれよ、治君。僕は肝が冷えた」
「遅かったねえAさん」
クルクルと傷口に包帯を巻きながら涼しい顔で太宰が言う。真っ白な包帯にはジワリと赤い血がにじんでいた。
「二時間前まで北の方にいたんだ。最近は忙しいんだ、恐ろしいほどに」
何か大きなことが裏で動いているのではないか、と青年。もとい逆崎Aは参っていた。
「どこもかしこも小物の鬼ばかりだ。けれどほら、対処できるのは僕だけだからさ。忙しいったらないよ」
生まれ変わってもたいして変わらないなあ、と彼は嘆く。
「ふふっ、忙しいところ悪いけどAさん。鬼の件、もうちょっと深く追ってくれない?」
「追ってる。追ってるさ。一般人が鬼に殺られて亡くなってるのも知ってる。けれどね、治君。簡単じゃあない。そもそも人手不足もいいところだ」
鬼を倒すためには首を落とさなければならない。けれどそれが、人外を相手にすることがどれ程難しいことか。
加えて鬼の首を落とせるのは日輪刀のみ。Aは物心ついたときから前世の記憶を所有しており、どうにか自分が知っている古くからの名家を探し、先祖が残したという日輪刀を手にいれた。
「…ねえ、Aさん」
会わせたい人がいるんだ──
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赫赫 - えっそこで更新停止…!?勿体ない……!!とても面白い作品です!更新して欲しいです! (2021年12月9日 7時) (レス) @page39 id: 33d74645c1 (このIDを非表示/違反報告)
10優 - すんごく面白いです!一瞬で文スト(鬼滅?)の世界に引き込まれちゃいました(笑)更新待ってます。頑張って下さい! (2019年12月4日 1時) (レス) id: 9d99cb2590 (このIDを非表示/違反報告)
六花 - あのお願いがあるのですが、逆崎君の詳しいプロフィールを教えてほしいです!無理ならば大丈夫ですよ。更新いつでもいいので頑張ってください! (2019年10月12日 19時) (レス) id: 1558ece2fb (このIDを非表示/違反報告)
える(プロフ) - ルルナナさん» ありがとうございます(*^^*)不定期な更新ですが、ぜひ逆崎君の物語にもうしばらくお付き合いください。コメントありがとうございました(*^^*) (2019年8月11日 0時) (レス) id: ace072b99e (このIDを非表示/違反報告)
ルルナナ(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます!此れからも頑張ってください! (2019年8月10日 23時) (レス) id: f75b5a5c4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:える | 作成日時:2019年5月25日 23時