23℃ ページ24
〜佐藤side〜
Aがシャワーを浴びている間
する事が無くて本棚を見ていく
「文庫本に哲学の本…真面目なんだな」
俺だったら頭痛くなりそう…なんて考えながら
タイトルを見ていくとアルバムらしき物を見つける
小さい時のA……気になる。
アルバムを開くとそこには黒髪ロングの
あどけなさを残したAがいた
昔から顔が整ってるんだな……
そう思っていると髪を濡らしたAが戻ってきた
「おかえり」
『ただいま』
「昔から顔が整ってるんだね」
『そう?』
アルバムをしまってAの手からドライヤーを取る
『あ…』
そして俺はあぐらをかいてその間にAを座らせる
『ちょっと…!』
「今は髪が短いんだね」
『……七五三終わってから切っちゃったの』
「長いのも似合うよ」
『んー伸ばそうかなぁ…』
「今の長さも好きだけどね」
一通りの会話をしてドライヤーの電源を入れる
その間は会話をしてもかき消されてしまうから
何も話さないでいる俺達
「よし、終わったよ」
『ん、ありがと』
「いい匂いするね」
『シャンプーだね』
「寝る?」
『流司は…?』
「ソファかな」
『身体痛くなるよ』
「だってベッド、シングルでしょ?」
『そりゃまあ一人暮らしだからね』
「……一緒に寝る…?」
『!………いいよ』
「じゃ、一緒に寝ようね」
子供に言い聞かせる様な口調で言えば
子供じゃないと怒られる
ごめんねと笑いながらAをお姫様抱っこする
「軽っ……!」
『もっと重いと思った?』
「そういう訳じゃないけど…ちゃんと食べてる?」
『食べてるよ?』
ほんと…すぐ折れちゃいそう。
Aに寝室の場所を教えてもらっている間に
そんな事を考えていると寝室に着く
「ぬいぐるみ好きなの…?笑」
『笑わないで…!……一人は嫌なの…、』
寝室には大きさがバラバラなクマや羊、
うさぎのぬいぐるみが沢山置いてある
可愛いなぁもう…、
「はい、ついた。ほら寄って?」
『自分で言っといてあれだけど…ほんとに寝るの?』
「なんで?嫌なの?」
『そうじゃないけど……』
「大丈夫、何もしないから」
Aに嫌われる事はしたくないからね
「ほら、寄らないと落ちちゃうよ?」
『う…でも…、』
「昨日も俺抱き着いて寝てたでしょ??笑」
『あれは私が先に寝てたから…!!』
先に寝てたから恥ずかしくなかったんだって。
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