次は迫られた ページ11
これ…どういう状況?
『ちょっと良平…!』
「返事くれなきゃどきません」
遡ること10分程前
私と良平は同じ現場だった
だから頑張ってやったのに帰りのエレベーターが
台風の影響で止まってしまった
そんな今…良平に迫られている。
「俺…おかしくなる位好きなんです」
『じゃあ…2つ聞いてもいい?』
「なんですか…?」
『こんな私のどこを好きになったの?』
「こんな…ってなんですか」
『ほら私取り柄無いじゃない?』
「はぁ…」
ため息をついた良平は私ににじり寄ってくる
そうしたら私は必然的に下がる訳で背中が壁につく
ドンッ
こんなのアニメくらいだよ…
まさか今壁ドンされてるなんて…。
「俺ねずっと追っかけてた
いつも全力で…優しくて頼りないAさんを。
そんなAさんを支えたいって思ったの」
この前の手術のことがあって尚更そう思った
そう言いきった良平の目は真剣で…。
「…もう1つは?」
『いつから好きだったの?』
「意識し始めたのはお祭り行った日からかな
Aさんがいなくなった時本気で焦った」
『それは…ごめんね』
「いいのいいの…見つかったんだからね」
良平の優しさは身に染みるほど。
この前顔が熱を帯びたのと意識する様になったのは
もしかして…なんて。
『もう少しだけ…待ってくれない…かな?』
「今の返事でいいから…欲しい」
そうだよね…ずっと我慢してたんだから…
でも断るのは忍びない…なんて。
「俺はどんな返事でも傷つかないから」
『…私恋愛ってよく分からないの。
だから…良平を傷つけるかもしれない…』
するっと私の頭を撫でる良平
その手が私の右頬に降りてくる
「Aさんはこの前のパーティの時
俺に告白されて…それから意識してくれた?」
『…したよ』
「顔が赤くなって暑くなったり
胸がドキドキしたりそれはもう…
恋じゃないのかな…?」
これが…恋…?
「俺ねAさんと話すだけで、
こうやって触れるだけでドキドキするんだ」
ほら…と右手をすくわれ心臓部分に当てられる
確かに鼓動が速い気がする。
「でも…もっともっとってなって…
だからこうやって壁ドンしてる」
『良平…』
「ごめん…困らせたい訳じゃないんだ」
何だろう…良平の悲しい顔を見ると
胸がチクチク痛む…これも恋…?
よく分からなくて良平の手を握る
「A…さん?」
もう…自分がよく分からない
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