・庇う事のリスク ページ28
風見side
俺はいつも通り、降谷さんに報告書を届けに行った。
太宰のことを相談しようと思っても、降谷さんは忙しいお人だ。
公安に一時帰宅している時に相談をする事が出来れば、舌を撒く様な事を云ってくれる筈だ、そう思っていた。
そして俺は、失礼します、と降谷さんの執務室に入り、机上に報告書を置いた。
風「例の組織の報告書です」
降「あぁ、分かった。下がっていい」
目の前の資料を見ながら、俺の方を見ずに云う。
何時もなら、素早く部屋から出て行くのだが、何時迄も出ていかない俺に疑問を抱いたのか、目の前の報告書を見るのを止め、俺の方を見た。
降谷さんは眉を寄せていた。
降「…なんだ」
仏教ヅラで温度が全くない声で話しかけられた。
正直いって、かなり怖い。
俺は、ビクッ、と肩を揺らしてしまった。
唾を飲み込み、ゆっくりと話し出す。
風「…だ、太宰の事なんですが」
俺の言葉に、先程よりも深く眉を寄せた。
冷や汗が流れるのを感じた。
そんな事自分で考えろ、とでも云って来そうな勢いだった。
だが、俺が太宰の事で相談するのには訳があった。
太宰は降谷さんの直属。つまり、俺の直属だ。
苛まれている太宰を庇うと、太宰に送られる目線はもっと酷いものへと変わるだろう。
太宰を他の部署に移す事も考えた。
だが、大量の報告書を難なくこなす、あの精神。
最近の公安が、スムーズに進んでいるのは太宰の資料をお陰だ。太宰の報告書はミスが見当たらなかった。
だが、その成果は頼んだ同期に贈られていた。
ただ単にこの公安からいなくなって欲しくないだけだった。だから、見て見ぬ振りをしていた。
それを考えるだけで俺の心の中は重く沈んでいった。
だから、この件を穏便に済ませることが出来る降谷さんなら何か良い案を、と思っていた。
数秒と沈黙が流れた後、
風「このままだと内部が悪_」
降「太宰の事なら」
威厳のある目をした降谷さんは俺が考えていた事とは全く反対な事を云った。
降「お前は関わるな」
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のりばやし(プロフ) - 鬼瓦権造という名の名無しさんさん» コメントありがとうございます!一度私なりに修正してみようと思います!つたない言葉遣いで申し訳ありません!アドバイスありがとうございます!!頑張ります!! (2020年4月22日 10時) (レス) id: 450ab9bd17 (このIDを非表示/違反報告)
のりばやし(プロフ) - 鬼瓦権造という名の名無しさんさん» コメントありがとうございます!一度私なりに修正を加えてみる事にしました。つたない言葉遣いで申し訳ありません!アドバイスありがとうございます!!頑張ります! (2020年4月22日 10時) (レス) id: 450ab9bd17 (このIDを非表示/違反報告)
鬼瓦権造という名の名無しさん - コメント失礼します。この作品、私好みでとても面白いです。しかし所々に誤字があり、言葉遣いも少し不適切な部分が見られます。句読点の位置も少し不自然です。一度読み直して確認・修正してはいかがでしょうか。長々と申し訳ありませんでした。応援しています。 (2020年2月9日 2時) (レス) id: 89f5f989ea (このIDを非表示/違反報告)
のりばやし(プロフ) - ノルンさん» ありがとうございます!!頑張ります!! (2020年1月6日 9時) (レス) id: 450ab9bd17 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 更新お疲れ様です!待ってました!!!! (2020年1月5日 14時) (レス) id: 265a916812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のりばやし | 作成日時:2018年5月25日 22時