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73話「私と与謝野先生。」 ページ30

Aside



クソッ、小賢しい幽霊め、何で幽霊は見えないの?見えたらでめっちゃ心臓に悪いしよ。マジ幽霊死ね。あれ?幽霊って死んでんじゃん

心とか読まれてないよね?うらめしやぁ、て云って出てきたりしないよね??


___そんなこんなで八時出勤なのに六時に来てしまった。誰か居るかなと思って探偵社の扉が開いてるか確認したが、開いてはいなかった


探偵社の扉の前に突っ立てる私。電気がチカチカと音を立てているのを見てまた幽霊を思い出した

周りを見渡すと何でこんな暗いのに上がってこれたのか、と思う位暗いし怖い。静まり返っているせいか怖さが身体全身にくる


「……(ゴクリ」


もうこの世界に私しか居ないんじゃね、と思いながら唾を飲み込んだ




カツンッ



「……ぇ」



静まり返った空間にその音が響いた。その音は階段を上ってくる音である



え!?何ィ!?ま、まさか家から奴(幽霊)が付いてきたとか?マジか!どうする?どうしよ!?アンパンマンマーチでも歌って気分を紛らわ……

いやいや場所バレるからぁ!


___後からよく考えたらカツンって音は靴の音だし、人間の者だって事がすぐ分かった。気づかないぐらい怖いのだろう


どうか人であって欲しいと思う反面、やっぱり幽霊じゃね?という思いもあり、矢張りAは心霊系が大の苦手である


もう何も見たくない、と探偵社の扉の前で蹲る。カツン、と響く音は徐々に大きくなり、比例して自分の心臓の音も大きくなる


カツンという音は止まり、よかったと思った瞬間


__肩に何かが触れた




「ぎゃぁああぁああぁ!!」







私の悲鳴に驚いた声を上げたのは人だった。Aもその事に気付き、今にも内蔵がえぐり出されそう気持ち悪さから解放されていく


ゆっくり振り向くと



___掃除のおじさんが私を心配そうな趣で見ていた


「君、大丈夫かい?」

「…ぁ、あ、大丈夫です」

「そうかい、じゃ__」

「ちょ、ちょ、待って!」



一人で怖い思いするなら周りの人を巻き込もうというAの考え


「爺さん!ちょっくら八時までお話しようよ」

「え?」

「爺さんの女の子のタイプの話でもいいからさ!」

「何を__」

「無理なら掃除しながら私を見ててくれない?」


行き良いよく話す私と挙動を見せる爺さん。ホントすいません


ガチャりと探偵社の扉が急に開いた。アレ?さっき確認したのにな




与「あれ?Aじゃないかィ?早いねェ」

74話「私と与謝野先生。」→←72話「私と隣の住人。」



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のりばやし(プロフ) - 麗威さん» マジですか!こんな底辺の作品にコメントいただきありがとうございます!嬉しいです! (2019年3月3日 0時) (レス) id: 450ab9bd17 (このIDを非表示/違反報告)
麗威(プロフ) - 夢主の性格が面白くて、どんどん読み進められました!更新楽しみにしてます! (2019年3月2日 23時) (レス) id: ad644a3a0a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のりばやし | 作成日時:2018年3月31日 10時

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