推しに会えた2【灰谷蘭】

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『竜胆それ私も行きたい！』

「無理だろ」

「ほら、余計行きたいって言うと思ったから俺どこ行くか言わなかったのになんで言っちゃうかな〜。」

「あ、まじ？ごめん兄ちゃん。って事でAは留守番。いくらお前が喧嘩強くても連れてけないし女連れて行くような所じゃねーよ。」

『やだやだ行きたい！女ってバレなかったらいいんでしょ？私そこまで身長低くないし帽子の上からフードかぶってマスクしたら大丈夫じゃない！？連れて行ってくれないなら、もう私この家来ないし蘭くんと口聞かない！！』


見に行きたいがたまにめちゃくちゃ子供みたいなこと言ってしまった。
まさか蘭ちゃんが口聞かないで連れて行ってくれるわけないよなぁ。なんか他に作戦ないかな…もう時間がない。


「A…それは嘘でも言うのやめてた方がいいんじゃね？」

『はい？』


竜胆の方を見ると顔は真っ青。
蘭ちゃんの方を見ると、すごい怖い笑みを浮かべている。

私は少しその笑みに怯むが、連れてってと懇願する。



『蘭くんと竜胆がいない間に脱走してやる！』

「Aチャンいい加減にしろよー？俺怒るぞー。」

『連れて行ってくれないと絶対口聞かないし、蘭くんの事離さない！』

「めちゃくちゃ可愛い事言ってくれてるけど、まさかこのシチュエーションで“離さない”って言われるとは思ってもなかったな〜」

『………』


せっかくトリップしたのだから、原作は変えれないけどちゃんと見届ける事はしたい。

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