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結局大和さんは2人で行ってしまったので、
一人置いて行かれたことになるんですが。
Re:valeのマネージャー、
おかりんが業務連絡をしているのをそっと見ていた。
「ユキくん、星影芸能の星野さんがご挨拶したいって探していましたよ」
「わかった」
「モモくんはツクモの方が呼んでたよ。
社長さんじゃなくて、弟さんの…」
「わかった、ちょっと顔出してくるよ」
ツクモの社長の…弟?
聞きなれない言葉に興味を持ち、
モモについていくことにした。
「やぁ、モモ。会いたかったよ」
モモがきょろきょろ探していると、
赤いスーツを着た男がモモに近づいてくるのが見えた。
あの人が、ツクモの社長の弟か…。
社長とは何度かお会いして商談とかしていたけど、
弟を見たのはこれが初めてだった。
弟がいるなら先に言ってくれよ…。
カラスだとか、八重歯を引っこ抜くとか、
独特なコミュニケーションをとっているのが聞こえた。
不思議な人なんだな、と眺めていると急に二人は距離を縮めて話し始めた。
まぁ、全然聞こえないのだけれど、
なにかを一方的にモモが話されているようだった。
途中でモモの肩がビクン、と飛び跳ねた。
独特な次の予定を話した後、
その男は会場を後にしたのだった。
なんか、あの人あまり好きじゃないかも。
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作者名:ReePhantom | 作成日時:2024年1月10日 18時