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「陸、行ってきて」

「え、あ…うん!」

いつの間にかいた天さんが七瀬さんにGoサインを出した。

「どうしたんですか、千さん…
…大和さん!何してるんですか!?」

「止めるな!彼がモモに毒を盛ったんだ」

「大和さんが…?」

「あはは…!
こいつらが!おまえが!
ゼロの領域を侵そうとするからさ!」

「大和さん!」

「ふざけるな…!
モモの声が潰れる事があったら
君を一生許さない!
あいつが隣にいてくれたから、
僕は音楽を続けていく事が出来たんだ!
僕にとって、
モモはゼロ以上のシンガーだ!
おまえたちなんかの…!」

そこでモモが部屋に入っていった。
私はユキの視界に入らないよう、
なるべく遠くから見守っていた。

「…ユキ」

「すきにさせな…え?」

「ユキ…今の台詞、本当!?」

「本当に決まってんじゃん!
な?千さん?」

「よかったですね、百さん、
千さんの本音が聞けて!」

「ほらね?百さんのことでも、
ちゃんと取り乱してくれたでしょ?」

みんなが続々と部屋に入る中、
相変わらず外から見ていた。

「俺には演技の才能があるって、
あんたが言ってくれたんでしょ?
それなのに、まんまと引っかかってくれちゃって。
まー、おかしいったら!
あっはっは!」

「…こっ…」

「あれはひっかかるよ…
俺も一瞬、マジかと思った」

「僕も…」

「おまえら、
そんな騙されやすいと、
すぐに壺とか買わされるぞ」

「「イエイ、ドッキリ大成功!」」

そんなやり取りの中、
三月さんと六弥さんがやってきた。
その後ろには万さんの姿。

口パクで頑張って、と伝えると、
こくりとうなずいた。

「…え?なに…?」

「けほっ…もういいっしょ。
話してください、先輩」

「大和くん…君がモモに毒を盛ってたんだよね?」

「まさか!」

「…芝居だったのか!?」

「ユキ、嬉しい…!」

「モモも知ってたのか…」

「さっき、楽に呼び出された時、
話を聞いたんだ…
ユキの愛情めちゃくちゃ感じたよ!」

「…すごい恥ずかしい…」

「イケメンだよ!」

「もうひとつ、サプライズがあるんです」

「バンリ、入ってきてください」

「ばんり…?」

「どうも、こんにちはー。
ドッキリ、成功した?」

「万…!」

「…!バンさん!
バンさんじゃないですか…!」

万さんも、ユキもモモもいつも一緒にいたけれど、
感動の再会に立ち会えていると思うと
なんだかうれしい気持ちだった。

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ReePhantom(プロフ) - まいまいさん» コメントありがとうございますー!採用です!これからもよろしくお願いいたします( ˙ᵕ​˙ ) (12月23日 0時) (レス) id: 66b1ea99d0 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい - 芸能界という、決してきらびやかなだけではない場所で、それでもいちアーティストとして咲き誇ろうとする主人公ちゃんにはぴったりだと思います!!是非、ご検討よろしくお願いします! (12月19日 18時) (レス) id: 8f46fba205 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい - いつも楽しく拝読させていただいております!"お願い"の件なのですが、ウ.ォ.ル.ピ.ス.カ.ー.タ.ーさんの「泥中に咲く」はいかがでしょうか?→ (12月19日 18時) (レス) id: 8f46fba205 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ReePhantom | 作成日時:2023年12月17日 1時

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