寒いです。 ページ3
「…ねぇ？」
「なに。」
レギュラスのぶっきらぼうな声が耳元近くから聞こえる。
私は、それにきゅんきゅんする訳でも
ドキドキする訳でも無く。
ただ、純粋なる…
苛立ち！！！
「レギュラスー！！いい加減にしなさいよ！
アンタ本当に私の事嫌いみたいね！」
空になったココアの入っていたコップを振り回して叫ぶ。
ここはホグワーツ大広間。
時間帯は昼食前で、本当ならまだ授業中のはず。
だけど、変身術のマクゴナガル先生が急用で、
グリフィンドールとスリザリンの一年生は急遽
大広間で自習となった。
しかし、まだまだ11歳の子供が落ち着いて勉強できる
はずも無く、ほとんどの生徒が外へ遊びに行き、
残ったのは大人しく自習していた私とレギュラスだった。
では、何故私がこんなにも怒っているのか。
それは…
「寒いからって、人の飲みかけのココアを飲む！？普通！」
「いいでしょ別に。君は子供体温なんだからココアなんて
必要無いよ。というかなんで君も残ってるわけ？さっさと
外で遊んできなよ。」
「あいにく、私は真面目な優等生だからね。
予習復習しっかりやるの。てか私は子供体温じゃない！」
むきゃーッ！と我ながら謎な声を出しながら
レギュラスを睨む。
一方でレギュラスは涼しい顔で睨みを受け流す。
「…レギュラス、ほんとに寒がりだよね。
マフラー、ローブ、カーディガン。まだ9月なのにそれは
重装備過ぎでしょ、真冬がもっと辛くなるよ。」
「もしもの時は魔法で何とかする。
僕は君と違って低脳じゃないから。」
そういいつつ、震えながら言っているのでイマイチ、
カッコがつかない。
そんなレギュラスがなんだか珍しく、すこしからかって
みたくなった。
「レギュラス、いいの？
一応関節キスなんだけど。」
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作者名：南 | 作成日時：2021年11月22日 16時
