検索窓
今日:5 hit、昨日:58 hit、合計:148,837 hit

【44】__cozmez&悪漢奴等 SIDE ページ46

珂波汰「別に。ただの仕事相手だし、つーか口うるさいし」
依織「さよか、ならええんやけど」
珂波汰「…ならいいって、どういう」
依織「いやな、気に入ってる〜とか言うとったら……ほんま、妬いてまうから」




ニヤリと楽観的な口調だったのが一変し、ドスの効いた低い声に変わる。
陽気な雰囲気が一変し、思わずゴクリと唾をのみこむ珂波汰。


緊張感漂う空気が一室に流れた時、ノック音が響いた。
ビクッと肩を揺らす珂波汰に対し、いつもの調子に戻った依織が「はいりー」と言う。




善「失礼します。若、A君がいらっしゃいましたよ」
依織「おーきにな…て、なんでそないに離れとるん?」



善の後ろからついてきたAを見て笑みを浮かべる依織だったが、部屋に入った瞬間、Aから距離をとる善に目を丸くした。



『知らないです。会った時からこうでした』

善「い、いやだって…。A君がこの間、筋肉質アレルギーと仰ったので、私が傍にいればアレルギーが反応してしまうのだと」




善の言葉に「ぶはっ」という吹きだす声と、「は?」という呆れた声2つが重なる。
前者が依織で、後者の2つがAと珂波汰である。




『……筋肉質アレルギーって(開会式の時のやつか)』

珂波汰「馬鹿じゃねーの」

依織「ぶはははっ!!筋肉質アレルギーって、おもろっ、ハハハハッ!!」

『いや否定しろよ!笑ってる場合か!』

善「??」




大笑いする自分の主と呆れる2人に困惑する善。
Aは面倒くさそうに首の後ろを掻き、『あー』と言いよどむ。




『それは、冗談ですよ』

善「え!?冗談!?」

『あの時はその、ちょっと体調が悪くてあんまりスキンシップをしてほしくなくて(……ちょっと苦しいか?いくら単純とはいえ……)』

善「そ、そうだったのか!!それは気づかず、すまない!!」

『(嘘だろ、信じたよ)あ、いえ』



この人、大丈夫かっていう目を向けられている事に気付かず「次からは気を付けるよ!」と言う善にAは『はい』とだけしか言えなくなった。

一連の流れを見て、机をバンバンッと叩き笑う依織と、冷めた目をしている珂波汰。

【45】__cozmez&悪漢奴等 SIDE→←【43】__cozmez&悪漢奴等 SIDE



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (91 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
223人がお気に入り
設定タグ:パラライ , ParadoxLive
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

さあ - イベントのご参加ありがとうございます!!私の嫌いな食べ物レバーなのでなんか親近感が湧きました笑これからも頑張って下さい!応援しています! (2021年6月24日 17時) (レス) id: 7aaf2735e4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年6月23日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。