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No SIDE
西門「ここだよ……っと、今日はいつも以上に混んでいるなぁ」
『人多っ』
食堂の入り口に来て、予想外の人の多さに顔をしかめるA。慣れた様子の西門も、いつも以上の人の多さに首を傾げつつ、空いている席はないかと周囲を目配りする。
『こんだけいると、探すの大変だな』
西門「そうだね、席に座れるかどうか」
『いや席じゃなくて、人を探してるんです』
西門「人?誰かと待ち合わせかい?」
『……ちょっと色々とありまして』
言いにくそうにするAに深堀せず、「そうか」とだけ返し、前に進んでいく。
西門「よければ探そうかい?君よりも学生は知っているし、何より身長があるから見つけやすいよ」
『…写真があったんだけど、無くして』
西門「それは残念、名前も知らないのかい?」
『あぁ、名前なら…確か、ジェイ・シャークレットとかいう金髪な奴』
西門「ジェイ君を?……ん?」
ふと、真ん中付近の席で人だかりが出来ている事に気付き、視線を送る2人。
『あそこ受け取り口とかでもないのに人だかりが…』
西門「席の取り合いかな?……いや、あれは朱雀野君たちか」
『………………朱雀野』
その名を聞き、顔を顰めるA。
それに気づかず、「BAEのメンバー勢ぞろいだね」、と暢気に答える西門。
西門「あ、ジェイ君も一緒にいたよ。だが、何故あの3人と一緒にいるんだ?」
『マ、ジですか…っと!?』
西門「おっと、大丈夫かい?」
人の波に押され、前のめりになっていたAを支える西門。倒れずに済んだ事にホッとして、素直に礼を言うA。
刹那__
ジェイ「武雷管なんてどーせもう復活しねぇよ!伝説だか、何だか知らねぇが、時代遅れのチームなんだよ!そんな奴等に憧れるとか夢見がちだな、おい!」
騒々しかった食堂全体に響き渡るほどの大声。
その叫びで、シンッと食堂が静まり返った。
アレン「っ!!お前!!」
西門「っ!」
ジェイという男が放った言葉に、声を荒げるアレンと、歯を食いしばる西門。
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さあ - イベントのご参加ありがとうございます!!私の嫌いな食べ物レバーなのでなんか親近感が湧きました笑これからも頑張って下さい!応援しています! (2021年6月24日 17時) (レス) id: 7aaf2735e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年6月23日 0時