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___Paradox Live 開会式から2日後
___プルプルプルッ
沢山のものが詰まれる事務机。そこに置かれるやや古い電話機が音を鳴らす。
その音にソファで眠り込んでいたAは眉を顰めつつ、渋々起き上がる。
『……はぃ、萬屋……です』
寝起き満々感で電話に出るA。
それに対し、相手はかなり困惑している様子だったが、話を続けていく。
『…はぁ、ふぁ〜……あ、はい。わかりました、すぐに……伺い、ます』
半場寝ぼけながらそういい、相手の了承を待たず、電話機を置く。
暫くボーッとしていたAだが、目をこすり、傍らに備え付けられていた洗面台に近づき、バシャッと冷たい水を浴びる。
途端に目がシャキッと覚醒する。
『…えっと、何だっけ………あぁ、大学からの依頼か』
ボサボサの髪をまとめ、一つに括りつける。
すると、奥の部屋の小窓からリックが顔を出し、Aに近づいてくる。
『仕事手伝ってくれたら、ご褒美上げるからな』
そう言うとリックの頬を指でつつき、ドライフルーツの欠片を渡す。
モグモグと食べるリックを手に乗せると、胸ポケットの部分にいれる。
『…眠っ』
そういいながら、右目に眼帯をつける。そして帽子と鞄を手に、自身の事務所、萬屋【虚空】を出た。
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月夢A
NEW弱点:寝起きが悪い
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さあ - イベントのご参加ありがとうございます!!私の嫌いな食べ物レバーなのでなんか親近感が湧きました笑これからも頑張って下さい!応援しています! (2021年6月24日 17時) (レス) id: 7aaf2735e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年6月23日 0時