g i f t ten ページ10
Aside
心配なのは分かるけど、
美愛ちゃんの言うとおり私達にはどうする事も出来ないよ。
いくら事情聴取だなんて、警察の真似事をしても所詮はただの高校1年生なんだから。
勿論、分かってる。
私達が助けられないのも
ただの一般人であることも
……でも。
なぜだか放っておくのが歯がゆかったのだ。
きっと昔、似たような事が私にもあったから。
その時は1人で抱えるのが普通だと思っていた。
でもなぜか毎晩ベットに入った時ポロポロと無意識に泣いていた。
それだけ体が辛いと、心が苦しいと言っていたんだ。
そんな時手を差し伸べてくれる人は誰も居なかった。
だから事情聴取だなんて言って被害者の桃香さん、美咲さんと一緒にいた花袋さんや西之波さんに聞いてたんだ。
2人が抱え込んで爆発しない為に。
「A?」
心配そうに見ていた音羽が私に声をかける
「明日楽しもう?」
ね?とでも言うように笑う
「そうだね。」
表面上だけいつも通りに
頭の中ではまだ突っかかりを気にしていた。
それでも薄く笑って、微笑んで
見せてはいけない。
明日を楽しみにしてるんだから。
だなんて思ってしまったから。
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作者名:白い悪魔 | 作成日時:2017年4月16日 7時