私は野坂悠馬の姉２【アレスの天秤】 (ページ22)

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72話ページ22

夢主side

『守は雷門との試合を楽しみにしているのは分かる。だが今の雷門は守の足元にも及ばないだろう』

円「…」

『…すまないこんな愚痴を言いにきたわけじゃないんだけどな』

円「！いやいいんだ！困ったときはお互い様だろ？」

『！…やっぱり守は守だな』

円「何か言ったか？」

『なんでもないさ』

円「…そうだ！明日奈サッカーやろうぜ！」

『サッカーか。いいな少し気持ちを吹っ切りたいしな』

円「そうだぜ！何かあったらサッカーが1番だ！」

『よしやるか！』

円「おう！じゃんじゃん打ってこい！」

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〈翌日〉

明日奈が練習に向かうとみんなが明日奈のところに集まってきた

稲「明日奈さん！昨日はどこに行ってたんですか？」

服「それどころじゃないんですよ！監督がバカンスに行っちゃんたんです！」

『ああ知っている』

氷「聞いてたんですね」

剛「監督がいない今明日奈だけが頼りなんだ！頼む！特訓してくれ！」

雷門「「お願いします！」」

すると明日奈はため息を一つついて

『…お前達は監督や俺の指示がないと動けないのか？』

雷門「「え…？」

『…飛んだ期待外れだ。自分たちで考えて動くんだな』

そう言って明日奈はベンチに座り喋らなくなった

奥「自分たちでって試合前ですよ？」

日「ぼ、僕たち知らない間に明日奈さんを怒らせるようなことしたんでしょうか？」

稲「キャプテンどうしますか？」

すると今度はみんなの視線がキャプテンの道成に向けられる

道「あ、ああ…監督や明日奈さんがいなくても俺たちなりに考えて残りの時間を有効に使うしかないな」

日「足手纏いにならないようにしないとですね」

そしてみんなはそのまま一人一人バラバラになって練習を始めた

『…』

明日奈はそれをベンチからじっと見ているだけだった

練習が始まってからもみんなの雰囲気は悪くなる一方だった

道成がキャプテンらしく個々で練習するみんなをまとめようと声をかけるが、みんなは焦りからか道成の言葉に聞く耳を持たなかった

杏「みんな焦りすぎて周りが見えなくなってますね」

つ「うん…明日奈さん本当にここのままでいいんですか？」

『…ここがあいつらにとって正念場だな。どちらにせよ俺が解決したところで変わるものはない』

練習を終え明日奈は帝国寮に帰ろうとしたら道成に呼び止められる