【出口ゼロ】僕は君達なんか信じない…だって君達、人間でしょ？

認めてくれる…？ ページ38

夕日「っ!!兎女!!」

パニック状態で抱きつきながら暴れていると夕日ちゃんが私に手を背に回してくれた

夕日「だいじょうぶだから!!わたしがなんとかする!!だいじょうぶっ!!」

そう言ってぎゅーっと抱きしめてくれる夕日ちゃん。
その言葉は私の耳に、心に聞こえていた。

A「ぁ…夕日ちゃっ…」

夕日「だから、がんばろっ!!わたしには兎女が必要だから!!」

そう笑顔で笑ってくれる夕日ちゃんに私は本来の目的を忘れていた。
そうだ…私は夕日ちゃんに頼ってみらうために一緒になって2年生に言いに行ったんですぅ!!
逆に迷惑かけてどうするんですかぁ!!

A「ハイッ!!ごめんなさいっ」

夕日ちゃんは私の被り物を撫でてくれた。

"「わたしには兎女が必要だから!!」"

嬉しかった。
その言葉に私は凄く嬉しかった。
嗚呼…頼ってもらえてるんだな、と思った。

「あ…アーーーッ」

「あァ ウァ アア」

「ゆるして…」

「う…ぅぅ う…」

夕日「みんな!?ど どうしたの!?」

「たスけテぇ…」

「あぅ…う」

「ごめんなさ…」

嬉しく思っていると、守屋さんたちが一斉に叫び出し、モニターで聞いたような悲鳴を荒げた。

レディ「《さて神代くん、エヴァーマリンさん。ここで 課題2のライフをおさらいしよう！う〜ん 1年生と2年生のライフの差は一目瞭然だね！課題2のライフ制度は連帯責任だから〜…

2年生のダレかがわざと ペナルティを課せられた時点で1年生のダレかさんは退学決定☆》」

A「そ、そうですよぅ!!ゆみかちゃん達が頑張ってミスしなくても先輩の内1人でもミスったら終わりですぅ!!」

夕日「…っ」

レディ「《心配だよね〜？会いたいよね〜？
じゃあ 神代くんとエヴァーマリンさんはココで しっかり反省しないとね！

自分のまちがいを見つめ直してキミも 彼らみたいなD・A・アカデミーの模範生徒になろうVv それでは アデュー！》」

〈チャッチャッ♪チャッチャチャチャ チャンチャン♪〉

その時、私は見たんだ。
お兄ちゃんが…高城 咲良がカメラ目線で微笑んでいる姿を…

夕日「咲良!?」

A「お兄ちゃんっ!!」

叫び声と同時にモニターの画面が消えた。
フッ…とまたさっきのような暗闇が私を襲った。

お兄ちゃんはまだこのアカデミー内にいるっ!!
生きてるんだ!!

夕日「…兎女…さっき、お兄ちゃんって言ってたけど…」

ヤバいっ!!
どうしよう…ここでしくじるわけには!!

A「…うん、2年前に出て行ったお兄ちゃんが映ってた…」

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