【出口ゼロ】僕は君達なんか信じない…だって君達、人間でしょ？

っと笑ってる ページ12

小道具の竹刀を受ける梶くん
しかし、ワクワクしていた顔が段々と青ざめていく。

あれぇ、ななっなんか表情が…

梶「あ あのぉ…えっと…先生…コレ…」

乙女「即興再開」

乙女先生が笑顔で言った。
その瞬間に背中に走る寒気

な、何ですかあの笑み…
こ、怖くてまともに見れませんでしたぁ(涙)

梶「……っ…っ…ファッ ファイト一発ぅウぅぅーーー!!!」

梶くんが振りかぶった竹刀がゆみかちゃんの足首に当たった。

〈ゴギッ〉

ゆみか「……ぁぐァ」

A「ひっ…」

その瞬間に走る鈍い音。
私は思わず夕日ちゃんに抱きついた。

それにしてもなんですかぁ…今の音、竹刀の音じゃないですよぅ(滝汗)
酷いですぅ(涙)ど、どうしてこんなっ

ゆみかちゃんの足首からジワリと血がにじんでくる。
梶くんは真っ青でブツブツと呟いており、ゆみかちゃんは呻いていた。

A「っ、ゆみかちゃん!!!」

私の思わずゆみかちゃんに駆け寄った。
骨折はしていないものの、やはり痛々しかった。

〈パチパチパチパチパチ〉

乙女「エクセレントーーーーー☆すばらしい『演技』だったわ〜〜！」

…え？

乙女「最高のリアリティだった！小道具もきいてたしまわりの反応もいい『演技』してたわ！」

な、何言ってるんですかぁ?!!

夕日「ふざけないでよ…こんなの『演技』じゃない!!」

A「そそ、そうですよぅ!!ケガしたら『演技』どころじゃないですぅ!!お、乙女先生、先生は…」

乙女「『乙女先生』？ダレそれ。わたしは ココD・A・アカデミーの最高講師…

『レディ・クイーン』よV」

そう言って私の被っていた被り物をひと撫でした。
その乙女先生…いや、レディ・クイーンの笑顔に誰もが動けなくなったと思う。

守屋「…っ こ…これ…ほ…ほんとに乙女華澄…？」

真っ先に守屋さんと佐久間さんが走り出した。

守屋「やばいよ…！これ…演技じゃない…！はやくでようよ！」

杏樹「おっ おいていかないで！」

みんなは一斉に窓から出て行く。

A「ゆ、ゆみかちゃん!!立てますかぁ?!」

夕日「みんな…！

兎女協力して!!ゆみかを支えて逃げるよ!!」

A「は、はいぃぃ!!」

ゆみかちゃんを夕日ちゃんと支えて窓に向かおうとした瞬間、

〈ババババババ!!!!〉

守屋「ぎゃあァァあぁぁああ!!!!」

バチバチバチッと聞こえる何かに電気が触れた音と、守屋さんの悲鳴。
向こうの方で守屋さんが黒焦げになっている姿が見えた。

A「ヒィィイイ!!!と、扉にっ電気が!!」

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