【完結】[ﾂｲｽﾃ]人魚姫は魔女に恋焦がれⅡ-Azul- (ページ22)

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｢あれ歌手のAじゃない!?｣

｢本当だ！隣の人彼氏かな？｣

｢すっげぇ美人なぁ、声掛けてこいよ｣

｢え、男連れてんじゃん。無理だって！｣

｢大丈夫だよ！見るからに弱そうじゃんww｣

はぁ……ここがNRC内なら僕の事を知る人間が
殆どから抑制になるのに……

『アズールくん？』

アズール｢ん？｣

痛む眉間を誤魔化すようにメガネを上げていると
Aが心配そうにこちらを覗いていた

『ごめんね、楽しくない？』

ｼｭﾝと言う効果音が
獣人なら耳としっぽを垂らしてるんじゃないかレベルで
同じ人魚の彼女にそういう薬を掛けたくなったのは
内緒にしよう

アズール｢ううん、そうじゃないよ
ちょっと外野が五月蝿いなって思って(ｺﾝｯ)｣

マジカルペンの杖verを取りだし地面を軽く叩けば
コソコソと騒いでいた奴ら全員に
バケツ1杯分の水が降り注ぐ
慌てたように騒ぐそいつらにAは目を丸くする

アズール｢これでマシになった。行こう｣

『え？あ、うぇ？えっと…』

戸惑うAを流して手を引っ張り場所を移動した
___
アズール｢Aは少し自分の立場を理解した方がいいよ｣

『う…ごめん。』

アズール｢全く、可愛い過ぎるのも考えものだな(ﾎﾞｿｯ)｣

『？』

アズール｢なんでもない、次はあそこ行こうか｣

Aの腰を抱いて
彼女の好きそうな雑貨屋を指し示すと
嬉しそうに彼女は頷いた
キラキラとした瞳で色とりどりの
小物を見る彼女だったが
一つの場所でピタリと足を止めた

アズール｢？何かいいのあった？｣

『え、あ。うん…このピアス素敵だなって思って』

そう言いながら触れたのは
海がかったような青いドロップ型のピアス

アズール｢Aは余りつけるようなタイプ
じゃないと思ってたけど｣

『ふふ、そもそもフロイド達と違って穴が無いもの』

アズール｢ならどうして？｣

『だって………ううん、なんでもない。行こう？』

そう誤魔化しながら僕の手を引き
店の外に出るA

アズール｢ちょ、はぐらかさないで教えてよ｣

『んー？いやぁ……』

"あの色アズールの瞳の色によく似てるんだもん"

そう顔を背けながら言った彼女の耳は
ほんのり赤くなっていた
あぁ……

アズール｢可愛い(ﾎﾞｿｯ)｣

『？何か言っ……(ﾁｭｯ)!?!?』

往来のど真ん中で彼女にキスをすれば
林檎の様に赤く染まるA

アズール｢僕の彼女は何処までも可愛いと思って(ﾆｺｯ)｣

『っっっっばか！』

涙目で怒られたって怖くないんだけどな