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「何で知ってるんですか?」
「ご兄弟の名前は"瀬名泉"かな?」
「...っ!?はい...。」
初めて見た印象は、まるで瀬名くんを女装させたような印象だった。
でも世の中には同じ顔の人が3人いるとも言うし、気のせいだと思った。
でも名前を聞いてみれば驚いたよ。
彼女は自分を瀬名だと言った。
そして兄は瀬名泉...。
これをしれば世間は大騒ぎだろうね。
よく今までバレずにいたと思う。
僕は彼女をまじまじと上から下まで見る。
青いサファイヤのような瞳にくりっとした目。
小顔で長い足がすらっと伸びていて、
瀬名くんと同じくせっ毛だけど、そこは女の子って感じで、髪は腰のあたりまで伸ばしておろしている。
この子が芸能界に入れば...いいこと思いついちゃった♪
思わず口が緩むと「あの...」と首を傾げて聞くAちゃん。
「泉の知り合いですか...?」
そうか。そういえば、苗字を言ってないね。
意図的に隠したのだけども。
「フフフ。知ってるも何も彼とはクラスメイトなんだよ。
君が瀬名くんの妹なら苗字を名乗るよ。
僕の苗字は天祥院だよ。」
天祥院という言葉に彼女は目を見開く。
彼女の通っている高校は進学校なので、まぁ、有名財閥ぐらいは知っているからだろう。
それよりも...
「ねぇ。」
僕が声を零すとなんですか?と小首を傾げる。
そーだ。泉くんもたまに猫被りしている時があるよね。
猫被ってるのかも...。
じゃなくて
「芸能界に興味はないかい?」
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作者名:ほりでい | 作成日時:2016年8月24日 22時