幸せ ページ34
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「ちょっとどいてー。」
「……。」
「ねー玲於くん、どいてってば。」
「…もーめんど。」
「ね、立ったついでに窓開けて。」
「あーめんど。」
「こっちのセリフだって。」
狭いベランダに、洗濯物を干していく。
夜になっちゃったけど、明日の朝はできないかもだし、今しとかないと。
雨も止んでるし。
「よし、洗濯終了。」
「テレビ変えていい？」
「いいよ、見てない。」
「あ、そうだ。思い出した。」
そう言った後、リュックごそごそ漁って
中から最新のゲーム機を取り出した。
得意げな顔しながら、それをわたしに手渡して
「メンディーがさ、どうしてもクリアできないって嘆いててさ。」
「え？」
「俺の彼女めっちゃゲーム得意だよって言ったら、任された。」
「えぇ、めんどくさい。」
「ちょ、一回やってみ。結構面白いから。」
ソファーでふたりくっついて、ゲーム。
ムードはないけど、わたしが一番好きな時間。
ひとつの画面をふたりで覗き込んで
ああでもないこうでもないって言い合いながら、たまに喧嘩しながら、進めていくのが好き。
「あ、テレビ繋ぐ？」
「ううん、このままがいい。」
「そ。…あ、えっと、それ。そのステージ。」
「これ？…そんな難しい？」
「うん。」
「うそ。」
「マジマジ。やってみて。」
そう急かされてやってみる。
ふたりがやってできなかったなら、結構難しいんだなって思ってたけど 案外いけそうで
小さい頃から伊達にやり込んでないよ、わたし
友達いなかったから、ゲームばっかしてたし。
「あ、いけた。」
「ねえうそでしょ、やば、待って。笑」
「いけちゃったよ。」
「めっちゃウケるんだけど、お前最高過ぎない？」
「でもちょっと最後勢いでいっちゃった感が……ねえ、次のステージもしていいかな。」
「いいでしょ。全部しようよ。」
「やった。」
それから玲於くんと代わり番こで遊んだ。
新しいソフトらしく、これ欲しいって言ったら
俺もしたいから買おうって、玲於くん 早速ポチってた。
目合わせて、笑う
幸せ。
「ねえ、思ったんだけど、ラインで言ってたいいものって、もしかしてこれ？」
「うん。お前ゲーム好きだから喜ぶかと思って。」
「あは、なるほどね。」
「てかそういえば、元気じゃね？なんか嫌なことあったって言ってたのに。」
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Tatsumi(プロフ) - 初めまして！ただいま、初恋一目惚れして、きなこさんの作品を読ませていただいています。こんなにしっくりくる玲於くんは初めてで、主人公ちゃんのキャラも好きで、今やきなこさんの作品や人間性に惚れ込んでいます。沢山の素敵な作品をありがとうございます！ (2020年3月27日 10時) (
レス) id: ec055f32e6 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - きなこさんのお話全部読んでます！！パスワードかかってるやつ昔読んだのですがまた読みたいので良ければパスワード教えて欲しいです！ (2019年10月6日 12時) (レス) id: 5014defe8e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか(プロフ) - まってました！きなこさん！おかえりなさい！！！楽しみにしてます！ (2019年10月2日 7時) (レス) id: b214cb1e69 (このIDを非表示/違反報告)
ChuRa(プロフ) - ハイスピード大歓迎です！きなこさんの書かれる佐野玲於くんが大好きです。更新楽しみにお待ちしております。 (2019年9月26日 12時) (レス) id: 6da9a38d0b (このIDを非表示/違反報告)
ゆりこ - 待ちきれないので毎日更新してください！！！！ (2019年9月26日 1時) (レス) id: cb039e5484 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2019年9月13日 21時
