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パニック ページ6





マユちゃんに助けを求めようと思ったけど
今ヘンに話しかけるのも恥ずかしい気がして
どきどき、ちょっと怖い
そんな心臓を落ち着かせる

暫くしてバレない程度に後ろ向いたら
ふたり、なんと、荷物持って、こっちに来てた
教室広いし、生徒数も多いから
移動しても全然バレないけど
いや、そういう問題じゃなくて…


A「マユちゃん…ねえ、どうしよう、こっち来た。」

マユ「え?」


焦ってそう言ったのと同じタイミングで
わたしたちのすぐ後ろの席
ふたりが、座って


亜嵐「マユミ、」

マユ「うわ、びっくりした…なんですか。」

亜嵐「すっげー嫌そうな顔すんじゃん。笑」

マユ「いやだって、さっきはもっと後ろにいたから。」

亜嵐「引っ越して来た。玲於が気付いてさ、ふたりに。」

玲於「いや、だってこのコがこっち見てたから。」


言いながらわたしを指さす、佐野先輩
こ、このコ…わたしの名前、たぶん覚えてない!


マユ「あーそうじゃん、A、佐野先輩に聞きたいことあるんでしょ?」

玲於「え?」

A「ちょ、マユちゃん!」


突然のそんな無茶振り
いや、無茶振りってワケじゃないけど
だって、心の準備が…


玲於「…え、何か。」

A「…あ、あの…」

玲於「…ん?」

A「…その、Tシャツ…海外の…」

玲於「……え、あ、そう。うん。分かんの?」

A「…はい。」

亜嵐「えーすごいねAちゃん。俺でも知らないわ。」

マユ「A、ホントは服飾の専門学校行きたかったらしいんですよ。それくらい洋服好きで。」

亜嵐「へえ、すげー。」

玲於「…俺の周り、こういうの分かるヤツいねえもんなあ。ねえ、亜嵐くん。」

亜嵐「ごめんって。笑」

玲於「…まあけどコレはほんと、海外では有名だけど日本には全然浸透してないブランドだし。うん、すごい。」


うん、うん、って
何回も言いながら、ひとり頷いてる
…変なの

そんなこと考えてたら
ちょうどチャイムが鳴って、授業が終わった


マユ「あ、終わった〜。」

亜嵐「よっしゃー昼休みー!」

マユ「A行こ。カフェ空いてたらいいね。」

A「うん。」

亜嵐「あ、俺ら席とってるよ。一緒食う?」

マユ「え、いいんですか?」

亜嵐「うん。俺はいいよ。玲於は?」

玲於「…いいけど。」

マユ「やったーラッキー。」


そんな会話を聞きながら
え、え、って、軽くパニック
そりゃ、食堂は古いからヤだけど
…このふたりと、一緒にお昼?


お昼→←授業中



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ゆづき(プロフ) - きなこさん、初めまして!だいぶ時間が経っていて、もうコメントを見ることはないかもしれませんが、、とてもキュンキュンして、人間の小さい心の動きをうまく言葉に起こしている部分に特に感動しました!♡2章も楽しんで読ませていただきます! (6月7日 22時) (レス) @page50 id: bfb37b3d55 (このIDを非表示/違反報告)
kaoris10(プロフ) - お気に入り登録してます!毎度ウルウルです!塩な彼氏と〜のパスワード教えて頂きたいです! (2020年2月14日 23時) (レス) id: 9b17de759e (このIDを非表示/違反報告)
涼香(プロフ) - とても面白いです!(T^T)更新待っています! (2019年2月16日 2時) (レス) id: 3b0746b685 (このIDを非表示/違反報告)
saeco10(プロフ) - また一話から読み返しています。もう何回目?って言うくらい読み返しているのに、また切なくて泣いてしまいます。この物語のチカラに驚いております。 (2019年1月23日 1時) (レス) id: eef139c402 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 久々のきなこさんのお話し、今回も楽しく読ませていただいております!今後の展開もとても気になるところです。きなこさんのお話を読んでると純粋に人を好きになって恋をしたくなります、、それくらい素敵なお話しをありがとうございます! (2018年5月7日 21時) (レス) id: 97c32faec9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きなこ | 作成日時:2018年4月21日 21時

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