お土産 ページ42
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玲於「はい、どーぞ。」
マユ「うわーい！おみやげー！」
月曜日のお昼
マユちゃんとカフェに行ったら、テーブルにお土産が並べられてた
思わずため息つきそうになったの、我慢
亜嵐「箱根？前も行ってなかった？」
玲於「うん。2回目。なんかちょうどいいんだよね、距離。」
亜嵐「ふうん。」
玲於「サヤさん温泉好きだし。」
そんなふたりの会話
ぼーっと聞きながら、手に取る
箱根なんたらっていう、おまんじゅう
…ありきたりー
マユ「…あ、美味しい！栗入ってる。」
玲於「そう、栗入ってんだって。サヤさんが選んだ。」
うわー、うわー
サヤさんが選んだんだ
ありきたりーとか思っちゃった、わたし
玲於「…あれ、まんじゅう嫌い？」
手に取ったまま封を開けないわたしを見て
先輩、そう聞いてくる
隣見たら、いつもの眠そうなまぶた
A「…好きです。」
玲於「やっぱ？」
A「やっぱ、って…」
玲於「甘いもの好きそうな顔してんじゃん。」
A「…まあ。」
玲於「…え、なに機嫌悪。」
A「…いや、べつに。」
玲於「あーもうそういうコにはあげなーい。」
言いながら、ひょいってわたしの手からおまんじゅう取り上げた
べつにいらない！サヤさんとの旅行のお土産なんて！しかも、サヤさんが選んだものなんて！全然欲しくない！
…って言葉は、胸の中に閉じ込める
A「…返してください。」
玲於「超カッコいー佐野センパイ返してくださいって言ったら返してあげる。」
A「……じゃあいいや。」
玲於「…なに怒ってんのかねー。」
そう言って、わたしの頬っぺた むにってするの
いひゃいれす、って上手く喋れないわたしを見て、ケラケラ笑ってる
がきんちょ、だけど、ドキドキ
悔しい
亜嵐「あ、美味い！」
玲於「ほら、亜嵐くんも美味いって言ってるよ？いらないの？俺食べちゃうよ？」
A「…ください。」
玲於「ふ、すっげーしかめっ面。笑」
マユ「先輩がいじわるばっかりするからですよ。」
玲於「いやいやこいつがガキだから」
マユ「先輩がいじめなかったらいい話じゃないですか。」
玲於「ちょ、え？もーやめてよ、お前がすぐ拗ねるから俺が悪者みたいになんじゃん。」
亜嵐「れおちゃん小学生みたいねぇ！」
A「…ほんと小学生みたい。」
玲於「…亜嵐くんのマネすんな。」
ほら、って
渡されるおまんじゅう
…見るだけでイライラするおまんじゅうなんて
生まれて初めて
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ゆづき(プロフ) - きなこさん、初めまして！だいぶ時間が経っていて、もうコメントを見ることはないかもしれませんが、、とてもキュンキュンして、人間の小さい心の動きをうまく言葉に起こしている部分に特に感動しました！♡2章も楽しんで読ませていただきます！ (6月7日 22時) (
レス) @page50 id: bfb37b3d55 (このIDを非表示/違反報告)
kaoris10(プロフ) - お気に入り登録してます！毎度ウルウルです！塩な彼氏と〜のパスワード教えて頂きたいです！ (2020年2月14日 23時) (レス) id: 9b17de759e (このIDを非表示/違反報告)
涼香(プロフ) - とても面白いです！(T^T)更新待っています！ (2019年2月16日 2時) (レス) id: 3b0746b685 (このIDを非表示/違反報告)
saeco10(プロフ) - また一話から読み返しています。もう何回目？って言うくらい読み返しているのに、また切なくて泣いてしまいます。この物語のチカラに驚いております。 (2019年1月23日 1時) (レス) id: eef139c402 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 久々のきなこさんのお話し、今回も楽しく読ませていただいております！今後の展開もとても気になるところです。きなこさんのお話を読んでると純粋に人を好きになって恋をしたくなります、、それくらい素敵なお話しをありがとうございます！ (2018年5月7日 21時) (レス) id: 97c32faec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2018年4月21日 21時
