ただいま、初恋【佐野玲於】

日常茶飯事 ページ35

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それからの毎日
やめちゃおう、…やっぱ好き
でもやめなきゃ、いや やっぱ好き
ずっとその繰り返し
イヤになるくらい、何回も何回も

季節は梅雨に入ろうとしてる
雨は嫌いじゃないけど、この気持ちで天気まで暗くなったら それはイヤかも
ちゃんと諦められるまで、晴れててくれないかなあ




玲於「A、こっち来て。」


唯一の同じ授業
教室に入ってすぐ、名前を呼ばれて
見たら、マユちゃんの後ろに座ってる佐野先輩
自分の隣を指差しながら、ココ、って

先週もそうだったの
俺の隣きて、って言うの
今まで、わたしはマユちゃんの隣に座ってたし、佐野先輩の隣は、白濱先輩って決まってたのに


マユ「もー、わたしのA取るのやめてください。」

玲於「出た、わたしのA。笑」

マユ「またわたし白濱先輩の隣？白濱先輩、いっつも意味わかんない動画見せてくるからイヤなんですけど。」

玲於「まあまあ。許してよ。」


そんなやりとり
マユちゃんのことちらって見たら、ちょっとニヤニヤしながら見てきた
…もー、やだな、その顔
だってわたし、全然嬉しくないのに
…いや、うそ
すごい嬉しいけど、だって今は、諦めようって思ってる最中だから

とはいえ断る勇気もなく
というか、断りたくなくて
大人しく隣に座った


玲於「あれ、その服初めて見る。」

A「この前のお休みに買いに行ったんです。」

玲於「ふうん。Aっぽ。」

A「…それ、褒めてる？」

玲於「あたりまえじゃないっすか。」

A「…嘘っぽい、佐野先輩、わたしが拗ねたらメンドくさいってこの前カフェで話してたし。」

玲於「うわ、聞いてたのかよ。趣味わる〜。」

A「聞こえただけ！」

玲於「亜嵐くんはね、えーそう？ていうか拗ねられたことないからわかんねーって言ってたよ。」

A「それも聞こえてました。」

玲於「うわ、地獄耳。」

A「いじめちゃダメだよって怒られてたのも、聞こえた。」

玲於「ふは、そうそう。いじめてないのにね、遊んでるだけなのにね。」


言いながら、わたしのほっぺた、むにってする
コレ、最近よくされるの
きもちいんだって、ほっぺた
初めてされた時はドキドキしたけど
今はもう慣れちゃった
…これって慣れていいのかな？わかんない


玲於「見て見てマユちゃん、こいつのほっぺためっちゃ伸びんの。ふは、ウケる。」

マユ「…わたしのA返してください。」

玲於「やーだよ。」


こんなやりとりも、日常茶飯事


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