杉野くん ページ14
玲於side
玲於「今月中に辞めてきて。」
A「…えー、せっかく友だちできたのに？」
玲於「友だち？いないっていったじゃん。」
A「それは、お泊りできる友だち。バイトの子は、男の子だもん。」
玲於「男の子？」
なんだよコイツ
男友だちなんていんのか
A「すっごく優しいんだよ。同い年でね、バイト帰りに送ってくれるの。」
玲於「はあ？あぶねーよ。」
A「あぶなくないよ、優しいもん、杉野くん。」
玲於「杉野？…いけすかねー名前。」
A「なにそれ。笑」
玲於「だいたい何、家まで送ってくれるって。彼氏ヅラしやがって。」
A「…いっそ彼氏になってくれたらいいのになあ。」
ボールペン片手に、はあって、そんなひとこと
待て待て
聞き捨てならねえ
玲於「好きなの？そいつのこと。」
A「…うーん、わかんないけど、もし彼女になってって言われたら、うんって言っちゃうかも。」
恥ずかしそうにそう言いながら
ちらって俺のこと見て、だってカッコいいから、って
…まあ、タヌキっぽいけど、言ってもかわいいもんなあコイツ
ちっちゃいからかな
なんか守ってあげたくなるタイプだし
…杉野くんかあ…
玲於「…危ない男だったらどうしよ。」
A「そんなわけないよ、優しいもん。」
玲於「ほんとかよ、…でも残念だね。もうバイト辞めるもんね。」
A「はあ、ほんといじわる。玲於くんって。」
玲於「よく言われる。」
A「だいたい、なんて理由でやめればいいの？分かんないよ。」
玲於「適当だよそんなの、家の事情で！とか。」
A「…杉野くんに会えなくなっちゃう。」
玲於「うっさいな。」
A「玲於くんは？いないの？彼女とか、好きな人。」
玲於「いたらお前のこと居候なんてさせてねえよ。」
言うと、そっか かわいそう、って
いやいや、なんだそれ
玲於「…コンビニってどこ？」
A「駅前の、花屋さんの隣。」
玲於「…ふうん。」
A「見にきたら怒るよ。」
玲於「行かねーよ、そんな暇じゃない。」
A「そっか。…じゃあ、来月中に辞めれるように頑張る。」
玲於「ダメ、今月中。」
A「…お願い、お兄ちゃん。」
玲於「……じゃあ絶対来月中ね。」
A「やった、ありがとう。」
はあ、甘すぎる、俺
もっと厳しくしねえとなあなんて考えながら
能天気なその横顔を見つめた
．
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夕凪(プロフ) - まだ、酔っ払いまでですが本当に面白くて今からキュンキュンしてて、心臓が足りません！笑笑 (2018年6月18日 12時) (
レス) id: 6e9a42278c (このIDを非表示/違反報告)
ひろみ - きなこさんの小説ほんとに好きで読ませもらってます！！臣くんのやつも読みましたがほんとにドキドキして面白かったです！臣くんの小説違うバージョンも作って欲しいです！これからも頑張ってください！ (2017年12月29日 20時) (レス) id: bde81dd030 (このIDを非表示/違反報告)
kotone(プロフ) - 私、きなこさんが書くお話がすごく好きなんです！更新、楽しみにしてます(*^^*) (2017年12月21日 23時) (レス) id: 8703134089 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 楽しさと面白さの中に悲しさも入っているてんこ盛りの作品ですね！(上からでごめんなさい…)読んでいてとっても楽しいです！これからも頑張ってください！ (2017年12月21日 23時) (レス) id: b0b93090e0 (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - すっごく面白いお話です！どんどん更新してください！お願いします!!主人公が玲於くんを待つところとか、すごく切なくてだんだん泣けてきちゃいました！ (2017年12月21日 22時) (レス) id: c8678f2ebd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2017年12月5日 22時
