2分の1ガールフレンド【佐野玲於】

不審者 ページ15

玲於side





次の日の夜

ジムでトレーニング中


音楽聴きながらぼーっとバイク漕いでて
あー腹減ってきたなあなんて考えてた



もう20時か
今日のメシ何かな、…あ、違う、あいつ今日バイトって言ってたじゃん

はあ、なんだよ
つまんねー


なんだっけ、杉野くん？
Aのヤツ、へらへらしちゃってさ

ほんとに変な男だったらどうすんだよ



…って、そうだ





バイクを降り、周りを見渡す

カウンターのとこでトレーナーさんと喋ってるのは…









亜嵐「…ねえ、なに？突然連れ出して。…メシ？」


玲於「…違う。」




タクシーの中

拉致した亜嵐くんとふたり、とある場所へ向かってた


だって、ひとりじゃなんか 寂しいから




玲於「…あのさ、亜嵐くんにちょっと話しとかなきゃいけないことあんだけど…」


亜嵐「え？」


玲於「…あ、すみませんここでいいです。」




支払いを済ませてタクシーを降りる

駅前の、花屋
この隣は




亜嵐「ん？コンビニ？」


玲於「…リーダー、俺ね、今女のコと一緒に住んでて、」


亜嵐「え、」


玲於「幼なじみ？の、3歳下のコなんだけど、ストーカーに家バレちゃってさ、頼れんの俺しかいないって。ほら、俺んち、セキュリティー完璧だから。」


亜嵐「いやけど、それちょっと…さすがに危険っていうか…」


玲於「俺も思ったよ、でもね、」




こっそり
ほんと、不審者ばりに店内を覗く


…うわあ、ほんとにいた
制服姿のA

ヤバい、めちゃくちゃおもしろい




玲於「…見て、あのコなんだけどさ。」


亜嵐「…あのレジ立ってる？」


玲於「そう。あのコがさ、お兄ちゃんお願い、とか言って電話してくんの。断るに断れない俺の気持ち、わかる？」


亜嵐「…わかる。笑」


玲於「さっすが亜嵐くん。」




話しながら、Aはさておき、杉野くんの姿を必死に探す俺

…どれだ？レジにはいないし




亜嵐「いやいや、それはまあバレないように気を付けてくれたらいいけど…なんで僕はここに連れてこられたんでしょうか。笑 玲於さん。笑」


玲於「…あのさ、ちょっと見てほしい男がいるんだよね。」


亜嵐「え？」


玲於「あ、」




そのとき、裏から出てきた長身の男


肌白くて
鼻高くて

Aに馴れ馴れしく話しかけてるし
うわ、絶対あいつだ！




玲於「あいつ！あいつ！あの男！」


亜嵐「え、…イケメン、だけど。笑」




…俺の妹に手を出そうなんて

100年早い


．

亜嵐くん→←杉野くん

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す