2分の1ガールフレンド【佐野玲於】

タヌキ ページ2

玲於side





亜嵐「は〜〜長かった〜〜」




亜嵐くんがため息をついた、16時半

朝から続いてた収録がようやく終わって、移動用バンで事務所に戻ってた




メン「久々だよね、こんな長い収録。」


亜嵐「ねー。」


玲於「でも今からリハっすよリーダー。」


亜嵐「俺の筋肉が…悲鳴を上げてる…」


裕太「…聞こえへんけど。」




うるせーって言う亜嵐くんの声に、みんなケラケラ笑ってる


はーあ、しょうもな
しょうもないけど笑えるわ


ぼーっと外の景色を眺めながら
携帯片手に時間を潰してた








事務所に着いた17時

リハ終わり次第解散だし、集中して早く終わらせよ


そんなこと考えながらジャージに着替えて
スタジオに入った



一通り音通して、確認して
ボーカルとの合わせも終了


こんなもん？って裕太くんと話しながら

じゃあこれでラストにしようって、音を流す準備をしてた



そんなとき





〜♪





スタジオに鳴り響く着信音

みんな同じ携帯だから、誰のかわかんなくて


端に散らばってる荷物の中で、ただ 鳴り続けてる





隼「あー俺見てくる！」


涼太「ありがとー。」


龍友「うわ〜集中力切れた〜」





いやほんとだわ
あと一回で終わりだったのに誰だよ


なんて、内心すげーイライラしてたけど





隼「あー…玲於のだね！」


玲於「っえ、俺？」


隼「うん、ほら、…えーっと…え、タヌキ？笑 タヌキから電話？笑」




ディスプレイ見ながら笑ってる隼


待って、タヌキ？

なんであいつが？





玲於「ごめんすぐ戻るわ。」





隼から携帯を受け取り、小走りでスタジオの外に出る

自販機の前で、通話に切り替えた





玲於「もしもし、」


A『あ、出てくれた！』





うわあ

すげー久々に聞く、この幼稚な声




A『久しぶり、覚えてる？わたしだよ。』


玲於「…わたしだよって言われても、わかんねーし。」


A『あ、えっと、Aだよ。』





わかるよね？って
なんかへらへらしてる


誰だっけ？ってふざけてやろうかと思ったけど

みんな待たせてるし、こいつに構ってる時間は無い





玲於「うん、何？電話なんてさ、緊急事態？」


A『そう！緊急事態なの！いま、平気？』


玲於「平気じゃないけど、5分以内で終わるならいいよ。」


A『5分以内かぁ…どうかな…終わるかな…』


玲於「あーあーもう何？早く話して。」





ほんと変わってない

こういう、バカっぽいところ



．

ストーカー？→←彼女がほしい

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す