2分の1ガールフレンド【佐野玲於】

ストーカー？ ページ3

玲於side





そもそもこのAって奴は

俺のばーちゃん家の隣に住んでる、超が付くほどの田舎娘




俺がばーちゃん家に遊び行った時は、もうずーっと俺の後付いてきてて

お兄ちゃんお兄ちゃんって、ほんと、うるせーんだ



お互い一人っ子だから、まあ俺も妹ができたみたいで嬉しかったし

こいつが生まれたときのこと、なんでかすげー鮮明に覚えてるけど



でも俺がこの業界に入ってからは、めっきり会わなくなった


3歳下で、今年東京の大学行くからって上京してきたんだけど、5月に一回会ったきり

ラインは何回かしたっけ、覚えてねーや



まあ、腐れ縁ってヤツ

幼なじみとか、そういうのかな





A『あのね、わたし一人暮らししてるんだけど、』


玲於「うん知ってる。」


A『そう、それでね、実は、ストーカー被害にあってて！』




…ストーカー？




玲於「…お前ってそんなに可愛かったっけ。」


A『もおうるさいな、玲於くんのばあばは可愛いって言ってくれるもん。』


玲於「いやいや、ばあば何歳だと思ってんの。お世辞のひとつやふたつ言えるに決まってんじゃん。」


A『…ほんと、酷いな。わたしだっていっつも、あー玲於くんより片寄涼太くんの方がカッコいいなーって思ってるし。』


玲於「は？お前涼太くんサイドの人間なの？やめなやめな、涼太くんが王子なのは外見だけだから。」


A『絶対うそだよ、内側からキラキラしてるもん。』


玲於「いや俺は完全に亜嵐くん推しだね。でもまあ、お前に合うのは隼かな。あのバカな感じ。」


A『それ悪口？』


玲於「褒め言葉じゃん。バカな愛されキャラ？最高だって。」


A『やだな、わたしそこそこ良い大学行ってるんだよ。』


玲於「いや違う違う。なんて言うの、ほら、UFOとか信じちゃうタイプの」




…って

バカか俺は


なに話し込んでんだ





A『えー、UFOはいると思うけどなー、』


玲於「ちょ、待って話逸れた。なんだっけ、ストーカー？そんなの俺じゃなくて警察に電話しろよ。」


A『いやなんか、そこまではしなくていいかなあって。ていうか、警察に相談してもね、全然動いてくれないらしいよ。ストーカー被害って。』


玲於「えー…ストーカーってどのレベル？何かされた？」


A『うん、家、バレた。』





それヤバくね？って言うと

ヤバイよって、適当な返事



…ほんとに大丈夫かよ、こいつ



．

条件→←タヌキ

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