彼氏 ページ8
Aside
モモ「うわー、これも美味しい!」
A「…うん。」
モモ「A食べた?」
A「…うん。」
モモ「…ちょっと、なんでさっきからそんな顔してんの。やめてよ。」
A「…だってー…」
モモちゃん、彼氏できたんでしょ?
そうだよね?
そりゃ、モモちゃんってモテるから
今までだって何人かそういう人はいたけど、改まって報告されるなんて初めてだもん。
それなりの相手だって
嫌でも分かっちゃうじゃん。
A「…もう言ってよ、どうせ聞かなきゃいけないんだし…」
モモ「…Aが、わたしに話したいこと全部話し終わってからにする。」
A「…なにそれ。」
モモ「ほら、言ってよ。いっつもお喋りなんだから、あるでしょ?話題。」
A「…ない。」
モモ「いじけないでってば。」
A「いじけてないもん。」
ランチはすでにデザートに入ってて
だらだら食べてたからもう15時になろうとしてる。
…はあ
A「じゃあ分かった、最近あった良いこと話すね。」
モモ「うん、なに?」
A「…強いて言うなら、だよ?…強いて言うなら、昨日ね、社内でいちばんイケメンなひとと、エレベーター一緒になった。」
モモ「…それだけ?」
A「…それだけ。」
あははって、大声で笑うモモちゃん
失礼だな、わたしにとっては一大事なのに。
モモ「でもなんか珍しい、Aがイケメンって言うなんて。」
A「…だってほんとにイケメンなんだよ。」
モモ「…じゃあ、もっとイケメンなひと、見てみる?」
そう言ったモモちゃんは
ふわって笑って
モモ「彼氏ができたの。Aにはどうしても会わせたくて。」
…あ、会わせたいって…
A「…今?」
モモ「今。笑 すぐそこに住んでるんだ、呼んだら来るって。」
A「えっ、えっ、ちょっと待って、」
モモ「大丈夫。誰にでも好かれる人だから、たぶんAでも打ち解けられるよ。」
A「けど…」
モモ「それとね、何の偶然か、Aと同じ会社に勤めてるの。」
A「え?そうなの?」
モモ「うん。だから仲良くなってほしいな。」
言い出したら聞かないモモちゃんだから
既に携帯取り出して、たぶん連絡してる。
おめでとう、を言うことも忘れて
これから来るであろうその人を、少し緊張しながら待っていた。
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名無し31701号(プロフ) - 最後まで読ませて頂きました。文章から伝わってくる切ない雰囲気とか、会話とか、感情が、とてもリアルですごく素敵でした。もう一回読みたくて、今二回目を読んでいます。とても素敵なお話をありがとうございます! (2018年1月25日 1時) (レス) id: 9e1867c651 (このIDを非表示/違反報告)
けいこ(プロフ) - きなこさんのお話ぜーんぶ大好きですです( ; ; )いつもキュンキュンしながら読ませて頂いてます!これからも更新楽しみにしてます(*pq`) (2017年11月19日 5時) (レス) id: f9001e9d37 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - すごく面白いです!更新が楽しみです!きなこさん頑張ってください!応援してます (2017年8月27日 18時) (レス) id: 656b1dfb2c (このIDを非表示/違反報告)
わかめ - きなこさん!お帰りなさい!!いつもとは違う感じのお話で、とても新鮮で読むのがとても楽しいです!切ないお話だけど、次回の更新ワクワクしながら待ってます! (2017年8月26日 17時) (レス) id: 79ed8b4aff (このIDを非表示/違反報告)
くー(プロフ) - 先ほど青いトライアングルダウンロードして聞きました!お話そのもの!!!彼女には申し訳ないけど、岩田さんとくっついて欲しいと思っちゃいました〜。でもこれから玲於くん登場ですもんね…楽しみに待っています! (2017年8月26日 13時) (レス) id: dea41d8b04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きなこ | 作成日時:2017年8月14日 21時