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この夜を ページ34

Aside






剛典「ん。」


A「ありがとうございます、」





岩田さんが買ってくれた、コンビニのアイス


わたしのマンションの隣にある公園に寄って

ふたりでベンチに座った。





剛典「あ〜、なんか疲れたね。笑」


A「ちょっとだけ…でも楽しかったです。」






お店を出たあと

小道に入るまで、ずっと手を繋いだままだったの



人通りが少なくなってから

ありがとね、って、岩田さんの男性らしい左手が離れていって



本当に、本当に寂しかった。




岩田さんがわたしを特別扱いしてくれるのも

ここまでで終わり。




そのあと家まで送ってくれて

暑いね、なんて話して、近くのコンビニに寄って





そして、今






甘いアイスをちびちび食べながら

岩田さんの香りに酔いしれていた。






剛典「なんかさあ、女の子たち、ドきつかったね。笑」


A「…まあ…笑」


剛典「…何か言われなかった?Aちゃん全然タイプ違うし、イジメられてないか心配だった。」


A「…大丈夫です、何も言われてないです。」


剛典「ほんと?…でも席替えは、あれ端っこ行けって言われてたでしょ。笑」





うわあ、バレてる

すごいな 岩田さん





A「…けど、あの、端っこ行ってくれる?って言われて…わたしが頷いたから。」


剛典「…そっか。…うん、優しいね。」


A「…べつに、そんなんじゃ…」


剛典「嫌な思いさせちゃったかも。ごめんね、無理やり連れてきて。」






…嫌な思い、しなかったワケじゃないけど

でも、それより岩田さんの隣にいられて幸せだったから


ついてきてよかったって、身分不相応に思ってる。







A「…わたし、岩田さんのこと何も助けられなくて…わたしの方こそごめんなさい。」


剛典「いやいや、ほんとに助かった!おかげで連絡先交換は回避できたし。笑」






このコにしか教えたくない

って、そう言って断ってたっけ。





じゃあ、わたしがいま

連絡先教えてくださいって言ったら?





モモに内緒で交換するのはダメだよ

って、そう言うかな





それとももしかしたら

Aちゃんならいいよって、言ってくれる?






正解を確かめる勇気なんて、わたしにはない。









剛典「…夜なのに明るいねー…」


A「…はい、」








永遠に続いて欲しかった。





怖いくらい明るいこの夜を

ずっと、岩田さんと過ごしたかった。






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名無し31701号(プロフ) - 最後まで読ませて頂きました。文章から伝わってくる切ない雰囲気とか、会話とか、感情が、とてもリアルですごく素敵でした。もう一回読みたくて、今二回目を読んでいます。とても素敵なお話をありがとうございます! (2018年1月25日 1時) (レス) id: 9e1867c651 (このIDを非表示/違反報告)
けいこ(プロフ) - きなこさんのお話ぜーんぶ大好きですです( ; ; )いつもキュンキュンしながら読ませて頂いてます!これからも更新楽しみにしてます(*pq`) (2017年11月19日 5時) (レス) id: f9001e9d37 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - すごく面白いです!更新が楽しみです!きなこさん頑張ってください!応援してます (2017年8月27日 18時) (レス) id: 656b1dfb2c (このIDを非表示/違反報告)
わかめ - きなこさん!お帰りなさい!!いつもとは違う感じのお話で、とても新鮮で読むのがとても楽しいです!切ないお話だけど、次回の更新ワクワクしながら待ってます! (2017年8月26日 17時) (レス) id: 79ed8b4aff (このIDを非表示/違反報告)
くー(プロフ) - 先ほど青いトライアングルダウンロードして聞きました!お話そのもの!!!彼女には申し訳ないけど、岩田さんとくっついて欲しいと思っちゃいました〜。でもこれから玲於くん登場ですもんね…楽しみに待っています! (2017年8月26日 13時) (レス) id: dea41d8b04 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きなこ | 作成日時:2017年8月14日 21時

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