恋愛アレルギー2【佐野玲於】

友だちみたい ページ32

Aside






夏にあるナオくんのイベント


残念ながら、ってメールが携帯に届いた。




もう、悲しくて

本当に悲しくて




だって次いつ会えるかわかんないし

チェキ会なんてこの先あるかわかんないし


絶対に行きたかったのに。





子どもみたいに泣いてたら佐野くんが来て

イベント外れたってこと伝えると


泣くことじゃないでしょ、って言うの。




もう、佐野くんには分かんないよ





玲於「ねー、機嫌直してってばー。」


A「…むり。」


玲於「めんどくさいコ、きらーい。」


A「…きらいでいいもん。」


玲於「いいの？」


A「…うそ。」





やっぱ？なんて、ケラケラ笑ってるし。


ほんと、やんなる

いじわるするの、わざと携帯でナオくんの画像見せてきたりするの






A「…佐野くん、性格悪い。」


玲於「いやいや、俺ほど良いヤツいないいから。」


A「…自分で言っちゃうのヤダ。」


玲於「ねえほんとテンション低いじゃん。」


A「…だって…チェキ会外れたし…」


玲於「お前さ、俺じゃなかったら嫌われてるよ？」





俺が彼氏でよかったね、って

楽しそうに言ってくる。




…もお、いいや


お調子者の佐野くんは置いとこう






A「ユカちゃん、わたし学生課行ってくる。」


ユカ「学生課？」


A「学生証なくしたの。」


ユカ「え、また？この前もなくしてたじゃん。」


玲於「お前ほんとバカだね。」


涼太「バカだね〜」





うるさいなあ、もう



次の授業まで時間ないし

急ぎ足で学生課に向かった…んだけど、







A「…もお、ついてこないでよ。」


玲於「おれも学生課行く。」


A「うそつき、何も用事ないくせに。」


玲於「おまえが1人じゃ寂しいかと思って。」


A「…寂しくないもん。」


玲於「またまた。Aちゃんひとりじゃ何もできないもんね？」


A「できるよ、佐野くんみたいにがきんちょじゃないし。」


玲於「おれがガキならお前は赤ちゃんだわ。さっきピーピー泣いてたくせに。」





からの、デコピン


痛いよって言っても、楽しそうに笑うだけ




…くそう

どうしてもこの笑顔で 全部許してしまう。






玲於「Aまた跳ねてるよ？髪。」


A「…だって、後ろ上手く巻けないんだもん。」


玲於「…あ、俺お前のそういうとこ、ちょっとツボ。」





友だちみたいな、彼氏だけど




これでいい

これがいい




．

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