もう一押し ページ37
Aside
A「…はい。」
玲於「…携帯の充電器貸して。」
何かと思えば、そんなこと。
いいよ、別に。貸すけどさ
A「…どうぞ。」
リュックの中から引っ張り出したそれを渡すと
ありがとうも言わずにかっさらっていく。
A「…美幸さん、美幸さん。」
美幸「ん？」
A「彼、昨日の夜わたしに何命令してきたと思います？」
小声でそんな質問。
もう、ムカつくからバラしてやる。
美幸「え、なになに。」
A「…亜嵐くんのこと好きになるな、ですよ。」
美幸「うっわ…」
A「ほんと、どこまでもわたしのご主人様。」
美幸「ご主人様はおかしい。笑 Aちゃん洗脳されてる。笑」
ああ、それだ
洗脳されてる。
美幸「…なんていうか、なんで気付かないかな。」
A「…気付く？」
美幸「…玲於、まだチカちゃんのこと好きって言ってるの？」
A「…よく分かんないけど…たぶん好きだと思います。」
美幸「…バカだね。」
…ブラック美幸
怖い。
美幸「もう一押しだよ。頑張れAちゃん。」
A「…もう一押しって…」
…絶対無理だよ。
玲於くんだよ？
わたしのことなんて なんとも思ってないもん。
ちらっと見ると、しっかり充電しながら携帯触って
…何してんだろ。チカさんとラインかな。
メイク中も携帯を手放さず
盗み見てやろうかと思ったけど、勇気がなくて断念
今日の撮影は長丁場らしく
美幸さんは残らなきゃいけないけど、わたしは帰ってもいいんだって。
悩んだけど、お前まだいたの？なんてまた玲於くんに文句言われそうだから
そそくさと事務所に向かった。
途中コンビニで晩御飯を買い
その袋を提げて6階へ。
この時点で既に16時
長丁場って、何時までなんだろう。
メンバーが頑張ってるんだから わたしも頑張ろう
そう意気込んで、マネキンと向き合った。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3717人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nenekos0204(プロフ) - なんか1個1個の会話とかが自然で面白くてずっっともんでたいって思うお話です！！ (2020年5月3日 19時) (
レス) id: 855b5832ad (このIDを非表示/違反報告)
麦茶犬 - キュンキュンしすぎて、にやにやがとまらないです(笑)！応援してます！ (2018年2月1日 18時) (レス) id: 97f101f8e3 (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 昨日友達の勧めで読み始めました！きゅんきゅんして終始ニヤケてます...笑 引き続き読みたいと思います(″ﾉдﾉ） (2016年12月26日 17時) (レス) id: 44b2651ac8 (このIDを非表示/違反報告)
佐野恋雪(プロフ) - ド(クセンヨクが強く 自分の気持ちを)S(になることでしか表現出来ない)玲於くん 略してドS！笑 思わず笑ってしまいました、最高です(*´艸`)笑 (2016年12月7日 23時) (レス) id: b87880982e (このIDを非表示/違反報告)
さのあき - 毎日の更新ありがとうございます！楽しみにしすぎて仕事が捗ります！これからも応援してます！ (2016年12月7日 22時) (レス) id: 74ab73a03d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きなこ
| 作成日時：2016年11月25日 20時
