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ズキン……
そんな音がした気がするのは気のせい。
目の前で照れながら顔を真っ赤に染めてる慎太郎をみて
苦しくなる心。
森「実は気になる女優さん居てさ……」
ほら、やっぱり私の好きな人は手の届かない存在。
貴「っ、へー。良かったじゃん。
頑張ってアプローチしなよ。」
いつも……いつもそう。
これで何人目かな。
慎太郎の口から好きな人が出来たって聞くの。
いつだってそこに私の名前なんて上がることなくて
ただただ相談相手に徹するの。
森「Aにしか相談できなくてさ」
いつも言うそのセリフは
私に“友達でいて”と重くのしかかる。
ずるいよね。
それは男として見てくれるな、と言っているようで
聞く度苦しくなる。
森「いつもありがと。
また進展あれば報告するな！」
解散間際、
そういった慎太郎は先に店を後にして去って行った。
貴「……はぁ」
上手く、笑えていただろうか。
楽しかったけど疲れた。
それが今の素直な気持ち。
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作者名：Rio | 作成日時：2023年7月12日 14時
