hairsalon【SixTONES】 (ページ21)

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貴方side

「髪も染めていい～？」

貴「大丈夫です！」

「そうしたら、カラー剤作ってくるね！
あ！飲み物どれがいい？」

差し出されたメニュー表に視線を落とす

貴「あ、コーヒーで…」

「了解～！待っててね～！」

待っている間、暇を持て余すので

目の前に置かれている雑誌を手に取り読み始める。

その雑誌には普段あまり着ない感じの

ガーリーな服が沢山載っている。

ん～男の人はこういうのが好きなのかなぁ～？

「あ！そーゆー服似合いそう!!」

背後から声をかけてきたのは

カラー剤を作り終えた京本さんだった。

貴「そ、そうですか？」

「あんまりこういうの着ないの？？」

貴「はい…似合わないんじゃないかなって……」

「え～！勿体ない！超似合いそうじゃん！これとか特に！」

雑誌を指さしながら似合いそうなのを

教えてくれる。

こーゆーのもにあうんじゃない？
結構俺、好きだよ。と見繕ってくれた。

貴「今度、似たようなの探してみます。」

「うん！絶対似合う！買ったら着て見せてね！」

屈託のない笑顔でそう言うと、

カラー剤塗っていくね～とカラーを始めた。

鼻歌交じりでご機嫌でカラーをしてもらっていると

なんだかこちらも嬉しくなる。

どんな感じになるのかとても楽しみで、

美容室でこんなにワクワクするのは久々だった。

「よし！また時間置くね！」

タイマーをセットし、一旦裏に下がる京本さん。

少し寂しさを感じつつ、再び雑誌を読む。

「すいませんね。彼にカット任せちゃって」

と先程も声をかけてくれた店長さんが

こちらに話しかけに来てくれた。

貴「とんでもないです！京本さんのお話、面白いので何も問題ないですよ！」

「そうですか。ありがとうございます！なんか不満あったら全然言ってくれていいので！」

とニコニコ笑いながら話してくれる店長さん。

「コーチ！！俺のAちゃんを横取りするな！」

「うるせーよ！お前のでもねーだろ！」

いきなり裏からでてきた京本さんは

店長さんに文句を言って

再びしっしっとジェスチャーをする。

ほんとごめんね、とこちらに困り顔で笑ったあと

足早に店長さんは去った。

「…何言われたの？」

少し拗ねたような声色で

こちらに尋ねてくる京本さん

貴「特に何も無いですよ？」

「ほんとに？」

はい、と鏡越しに目線を合わせる。