23.嘘＊Satoshi＊ ページ23
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たまに、不意に行きたくなる相葉ちゃんの店。
その"不意"は、どっかの本能が、行かなきゃいけないって思ってたのかもしれない。
久しぶりに会ったAちゃんの、その悩んだ顔。
俺が、翔ちゃんかにのか、ちゃんと選べって少し追い詰めた時みたいな、そんな悲しい目をしてた。
そこにまた、タイミングを知ったように来る翔ちゃんが、可哀想なんだか凄いんだか。
お人好しだから、馬鹿な嘘までついちゃってさ。
翔「相葉くんビールもう一杯もらえる、」
雅「ん。」
彼女が帰った後の、バカだねって俺の言葉に
ビールをグッと一口飲み込んでから、また何かを吹っ切るようにそれを一気に飲み干した。
翔「さっきの聞こえてた？(笑)」
智「なんでそんなさ、嘘つかなくたって」
翔「その嘘でAさんが、…Aが前に進めるなら構わないよ、俺は」
彼女なんか、いないくせに。
いるわけないじゃん、ね。
翔「最近彼女できたって言ったらさ、ホッとしたような顔すんだもん、(笑)」
智「まだ好きなんでしょ、Aちゃんのこと」
翔「好きだね…ははっ(笑)
だって新幹線とかでパソコンをさ、隣でこう、キーボードたたくんだけどさ、」
その指先に、触れたくなる
その落ちる髪を撫でたくなる
その悲しい瞳を抱きしめたくなる
翔ちゃんはそう言った。
翔ちゃんらしい、嘘だけど。
純粋なあの子はそれを信じてしまうって
そのこともわかってわざと、嘘をついて。
お手洗いを借りて戻るとき、カウンターから見えないように壁にもたれて
ふたりの話を盗み聞きしてたら、「彼女」なんて存在しないヒトが現れるから
そんなわけないでしょ、って思わず1人で呟いた。
翔「諦め悪いよね俺、自分で別れるって決めたのに」
智「そんぐらい本気だったって事でしょ、Aちゃんに」
翔「…はは、」
くだらない、大きな嘘に、自分が1番傷付いて。
そんな翔ちゃんに、ビールを差し出す相葉ちゃんが
力なく笑って、こっそり俺を見た。
智「………、」
雅「………。」
翔「………はぁ、」
重くて切ないため息が、その辺におっこちた。
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ともび(プロフ) - 音羽さん» 遅くなってしまいました！嬉しいです、ありがとうございます♪夜更かししちゃうくらい(笑)音羽さんも、手洗いうがい、ちゃんとしてくださいね！！こちらこそ、ありがとうございました！！ (2020年4月7日 7時) (
レス) id: 531c17c2c8 (このIDを非表示/違反報告)
音羽 - お疲れさまでした！ 最高の小説でしたよ！ 夜更かししちゃうくらい、次読みたい！ってなってしまいましたwww 本当に最高でした！ これからも体調には十分に気をつけて下さい。 ありがとうございました。 (2020年3月11日 1時) (レス) id: 717d351d89 (このIDを非表示/違反報告)
ともび(プロフ) - peru/旧perutc3010さん» 遅くなってしまってごめんなさい！！コメントありがとうございます！私もここを消してしまうのは寂しいので記念に残すことにしました♪ツイも時間を見つけて頑張るので是非！また楽しみにしていてください！！ (2020年3月3日 16時) (レス) id: 531c17c2c8 (このIDを非表示/違反報告)
peru/旧perutc3010(プロフ) - 今更のコメント失礼します。ここを残して頂けるのがとても嬉しいです！何度も読み返したい作品がたくさんあるので、これからも読み続けます。あ、ツイの方でも待ってます！ (2020年2月19日 13時) (レス) id: 52470abde8 (このIDを非表示/違反報告)
ともび(プロフ) - ともさん» 嬉しいお言葉、、ありがとうございます！冷たくても温もりが何処かにあるお話を心がけていました！私も寂しいですが、読んでくださる皆さんのおかげで頑張れました、ありがとうございました！！！ (2020年1月28日 13時) (レス) id: 531c17c2c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ともび
| 作成日時：2019年11月27日 9時
