完璧 Lady～３つの過ち～ (ページ8)

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8.見合い＊Sho＊ページ8

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初めて彼女と手を繋いで

指と指をからませると

ぬくもりが伝わってくる。

余裕な顔してるけど、ドキドキしてんのバレたら恥ずかしいな…なんて。

そういえば初めてでしたねって笑うAさんは

…Aは、緊張すらしてなさそうだから

さすがだなって変に感心する。

まだ、呼び捨てにも慣れてない。

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誰からも慕われていて、憧れの的だったA。

親父が、見合だっつーから

またかよ…なんて思ってたら、まさかAだとは思わなくて、すぐ引き受けた。

見合い話が持ち出される前から、俺はAが好きだったから。

恋人、っていう関係になれた今

俺は当たり前のように将来を見据えているけど

Aはどうなんだろう、って

まだ付き合い始めて1ヶ月だけど、そう思う。

彼女に惚れた経緯は、あの人しか知らない。

口止めしてるし、まぁ約束だけは守ってくれる人だから心配はしてない。

食事を済ませて、付き合う前までなら彼女のマンションに送り届けていたけど

今日は、どうしても離れたくなくて。

翔「A…、うち、来ない？」

「えっ……」

一瞬驚いた表情だったAはまた

俺の考えてることを察したみたいに

目を伏せて、行きますって呟いた。

翔「やっべぇ」

「ふふ(笑)」

扉を開けて、もっとちゃんと掃除しておけば良かったと後悔した。