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「まだ何もされてないよな?」
自分が持ってきたポテトチップスを食べながら、少し声をひそめるようにスニョンが言った。
「うん、まだ大丈夫」
「そっか…」
少しの沈黙の後にスニョンが「あ!」と声を上げ、私を見る。
「A、これ好きだろ?元気出ると思って買って来た!」
ほら、とスニョンは私が大好きな苺ミルクティーを差し出した。
それでも中々飲まない私を見兼ねてなのか、
「んー、じゃあ温めてやるよ。あったかい方が落ち着くだろ?」
スニョンには迷惑をかけてばかりなのに、どうしてこんなに優しくしてくれるのだろう。
「ほら、出来たぞ〜!」
マグカップの中に注がれたピンク色の液体から、優しい香りがフワッと抜ける。
「スニョン、ありがとう」
「おう!」
苺ミルクティーを口に含んだ瞬間、スニョンの口角が上がったような気がした。
「スニョン…どうしてここまでしてくれるの?」
「どうしてって…Aが危ない目に遭ってるんだから当然だろ?」
あれ。
じわじわと眠気に襲われる。
「A、」
「スニョ、ン………」
スニョンの声が頭に響く中、どうする事も出来ないまま私は意識を手放した。
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紺(プロフ) - 読者の皆様、お久しぶりです。作者のもこです。紺として、これからまた作品を作ることにしました。是非応援して頂けると嬉しいです。 (2018年10月23日 0時) (レス) id: e4c78790cf (このIDを非表示/違反報告)
どんちゃん(プロフ) - はじめまして!いつも楽しく拝見させて頂きました本当に素敵な作品で私のお気に入りです!是非また他の作品もお目にかかれたらと思っています! (2017年7月20日 19時) (レス) id: f12e5d04e8 (このIDを非表示/違反報告)
あいちょ(プロフ) - こんにちは!完結おめでとうございます!いつも楽しく読まさせて頂きました。できましたらもこさんのペースで構いませんので新しい作品でお目にかかれたら幸いです^^ (2017年7月20日 17時) (レス) id: 48cd9df166 (このIDを非表示/違反報告)
さき - おもしろいです!とても続きが気になります(*_*)更新頑張って下さい!!応援してますー!! (2017年4月22日 13時) (レス) id: c8fb690801 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなっつ(プロフ) - 気になります…( ; ; )!!!何が起こるの?!更新頑張ってください!応援してます(^^) (2017年4月13日 20時) (レス) id: 0cbaad8bca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もこ | 作成日時:2017年1月4日 20時