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9_アフレ▪デル▪タイセキ ページ9

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 『乱歩、わっちこのまま行ってきんす。』

 『早う方が良いんでありんしょう?』



 与謝野女医の服を貸してくだしゃんせ、と言い奥の客間を貸して貰い突撃準備を始める。
 


 「いやー、吃驚したよ。鏡を見ている気分だったねェ」

 『貴重な体験でありんしたでしょう?』

 
 
 
 その通りだ、と彼女に着替えをガン見されながら言われる。
 与謝野女医も着替えのスペアを直ぐに用意出来るなんて只者じゃない。


 着替えは終わったが彼女の胸部が少し苦しいそうだ。
 




 「おやおや、ほぼ閉まって無いじゃないか」

 「乱歩さんが鼻血出しちまうよ。」

 



 出さねぇよ。此れで出したら乱歩は相当重傷な女性経験不足だよ。


 彼女はそう言っているが
 実際に乱歩がふざけて一緒に風呂場へ連れ込んだ時、鼻血を大量に出して貧血になったことが
 ある。魅緑は箱入り娘だったものでその辺の判断が付かなかったのである。
 

 ただ、本気で胸部が閉まらない。かと言ってさらしは彼女の異能力に絶大な影響を及ぼす。

 
 すると扉が開く。
 



 「これ、あの人から。"どうせ閉まってないでしょ”って」

 「お〜流石乱歩さんだね。ありがとう鏡花。」
 


 軽く私に手を振ってくれたので微笑んで見ると彼女も少し頬を緩ませて戻っていった。



 『良かった。乱歩のぴったりでありんすね』

 「胸だけぴったりの間違いさ。」

 『実質ぴったり。』





 タイツとスカートを履いて、ネクタイを締めて赤いヒールを履く。軽く与謝野女医風に
 化粧をしたら完成。
 

 
 『乱歩。助かりんした。』

 「うん。良いよ」



 何時もの席に居る彼。
 

 
 「只、やっぱり髪はどうしようもないか、」



 太宰が魅緑の髪に触れ、そう言う

 触らないでほしい。なんか最近太宰の接近を許している気がするけれど普通に虫酸が走る。




 魅緑の髪は長くて黒い。与謝野女医とは正反対だ。


 

 ならばいっそのこと、
 
 
 『切ってしまいんしょうか。』

 「駄目だよ」

 「止めな」

 「馬鹿なの?」







 最後のは普通に只の悪口じゃ、………



 「大丈夫だよ、彼処までそっくりなら」

 「………」



 与謝野女医が髪飾りを撫でるのを横目で見る、


 
 『与謝野女医。わっち、髪飾りは不要でござりんす。』

 「!!………そうかい、ありがとう」

 『気にしないでくんなんし』



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あっぴー - あっ…好きです!おもしろいです! (2月18日 23時) (レス) @page13 id: 9335c42a96 (このIDを非表示/違反報告)
アディショナル(プロフ) - とってもおもしろいです!異能力は雷電将軍かな?頑張ってください! (2月9日 23時) (レス) id: c16c35d125 (このIDを非表示/違反報告)
ふらんふらん(プロフ) - とてもとてもべりーべりー最高です。夢主様の口調やら乱歩さんと太宰さんとの関係とか諸々好きです。とても尊敬です。 (2月3日 23時) (レス) @page8 id: 13e4982fef (このIDを非表示/違反報告)
すあ - とてもおもしろいです! (1月25日 15時) (レス) @page5 id: b296360cb1 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺 - 夢主ちゃんの使ってる言葉からして、めっちゃ好きです。がんばって下さい! (1月15日 13時) (レス) @page3 id: b34111cf4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:糸町 | 作成日時:2024年1月8日 21時

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