不良の時代 ページ15
Aside
『ケンちゃん後乗せて』
「おう」
私がケンちゃん、マイキーがタケミッチの後ろに乗りながら自転車でツーリングをする。そして、その最中にタケミッチはマイキーに問う。
「あの、何で俺の事なんか気に入ったんスか?」
正直、私も疑問に思っていたから、タケミッチのその質問には共感でしか無かった。
「…俺、十個上の兄貴がいてさ。死んじまったけど」
『…』
「タケミッチ、兄貴に似てる」
そう言って笑うマイキーは、私にはどこか悲しそうに見えた。マイキーは辛い時ほどよく笑う。それに気づいてしまってから、私はマイキーの笑顔を見る度に辛くなる。
しかし、タケミッチと真一郎くんはそこまで似ているだろうか。まぁ私とタケミッチは出会ってからまだ数時間だ。私の知らないところできっとマイキーにそう思わせる何かがあったのだろう。
河川敷で自転車を降りた私たちは、マイキーの後に続くように歩く。
「…今ってさ、不良がダサいって言われる時代だろ。でも、兄貴の時代はそうじゃなかった。みんな喧嘩ばっかして、でも自分のケツは自分で拭いて、そんな奴らのどこかダセーんだ?」
『…』
「だから俺が不良の時代を創ってやる」
向かい風に靡かれながら、マイキーは自信満々にそう言った。私はそんな彼だからついて行こうと思った。
・
「あの、そう言えばAさんはマイキー君たちとどんな関係何ですか?」
『幼馴染み』
「幼馴染み…っスか」
「あとAはケンチンと一緒で東卍の副総長」
「………え?」
『内緒だよ、タケミッチ』
私は人差し指で内緒ポーズをした後、ニッコリと笑った。
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ひめ☆そら(プロフ) - かかさん» そう言って頂き光栄です!ありがとうございます! (2021年7月9日 13時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
かか - 更新楽しみです!無理せず頑張ってください! (2021年7月9日 6時) (レス) id: b7e78c6068 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます!!無理せず頑張りたいと思います! (2021年6月6日 13時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (2021年6月6日 11時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
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