その未来を君に託そう ページ28
Aside
『痛ったぁ!ちょっと!本気で女の子殴らないでよ!』
「お前が性別で判断するなって言ったんだろ。それに、お前強ぇし」
『顔に傷が残ったら責任取ってくれるわけ?!』
喧嘩しながら相手チームに説教なんてこれが初めてだ。そんなことを思いながら、拳を当てる。この数分手合わせして分かったのが、私の方が彼より強いという事だ。それさえ分かれば、後はどうやってコイツを調理していくか。色んな作戦を練っていると、半間は楽しそうに口を開く。
「お前さ、
『却下却下無理無理』
「そんな全力否定すんなって」
『だってアンタら話を聞くに不良の道外れてるもん。それに、私は“マイキー”だから着いていくの。分かる?』
「ハハッ、マイキーねぇ」
半間は頭をポリポリと搔いてその名を呼ぶ。周りは大乱闘のはずなのに、その時は何故か雨の音しか聞こえなかった。だから、半間の言葉が良く聞き取れた。
「じゃあ、マイキーぶっ倒せばお前は俺の下僕な」
『…は?』
すると、半間は私から離れ、誰かを探しに行ったかの様子で駆け回る。私は直ぐにマイキーを探しているんだと理解し、半間を追いかける。が、私は半間との戦いで忘れてしまっていたのだ。己の本来の目的を。
「____ドラケンくん!!!!」
『っ!!』
追いかけていた足を思わず止めて、タケミッチの声がする方へと視線を向ける。そこには、血だらけで倒れていたケンちゃんの姿があった。
「どうした!タケミッチ!」
『っ、やだ、』
「ドラケンくんが刺された!!!!」
私は思わずその場で膝からしゃがみ込む。どうしよう、守れなかった。ケンちゃんが、死んじゃう。このままだとマイキーを助けられない。未来の私に頼まれたのに。どうしよう。
「…タケミッチ!!!」
『っ』
「ケンチンを頼む!!!」
そのマイキーの言葉にハッとする。そうだ、ケンちゃんはまだ死んでない。もしかしたらまだ間に合うかもしれない。そんな期待を胸に、私は再び立ち上がる。立ち上がって、そしてタケミッチに託そう。
『…タケミッチ、お願い。ケンちゃんを助けて』
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ひめ☆そら(プロフ) - かかさん» そう言って頂き光栄です!ありがとうございます! (2021年7月9日 13時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
かか - 更新楽しみです!無理せず頑張ってください! (2021年7月9日 6時) (レス) id: b7e78c6068 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます!!無理せず頑張りたいと思います! (2021年6月6日 13時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (2021年6月6日 11時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
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