第2章 TRICK and TREAT ページ6
リーン、ゴーン……＿＿＿＿
重たい鐘の音が響き渡り、異常なまでに盛り上がりを見せていた人達が全員事切れたかの様にバタバタと倒れ込む。
それと同時に会場は真っ暗な闇に包まれ、カーテンや窓の隙間から漏れる月明かりのみが頼りだった。
｢…え？｣
あまりに突飛な出来事で何が起きたか分からずに呆然と口を開けるしか無かった。
全員その場に倒れ、先程話していた男性4人が2回の赤い大きなカーテンのある前に立っていた。
何故私と彼らだけ普通で居るのか。
彼らの顔はよく見えなかったが、慌てる様子もなく、普通でいる事は分かる。
｢…あ、アイツは……！？｣
この様子を見ると、友人も倒れている。
覚束無い足取りで人が倒れている所へ駆けて行くと、人が沢山重なり合って小さな山が出来ていた。
近くに倒れている人を退けようと触れた手を思わず引っ込めた。
｢えっ、し、死んでる…？｣
人の死体など触った事ないが、異常な程冷たいその人の体温は私の体温を奪っていくのではないかと錯覚した。
まさかここに倒れている人全員死んでいて、友人まで死んでいるのかと思うと小刻みに身体が震え出した。
｢あっ、…あのっ！…た、助けてください…！｣
｢…じゃあここまで上がって来いよ｣
きっと緑の人の声だ。最初の明るい声では無く、明らかに不機嫌そうな低い声。
だが、そんなのに怖気付いて居ては友人も誰一人助けられない。
パチンと両手で顔を軽く叩いて覚悟を決める。身体の震えも消えて、しっかりとした足取りで片方の両階段を上る。
吹き抜けに立っている4人の近くまで行くと、ピタリと身体が動かなくなった。
動かないのでは無く、
｢Trick and Treat｣
四人の囁くような声と共にカーテンがバサリと開き、月明かりに屋敷全体が晒される。
見事な程の月は怪しく輝いていた。
だが、それよりも目を疑ってしまうものがそこにはあった。
｢…っあ……」
｢やっぱりこっちの方が楽だわ。これで吸魂し放題じゃん｣
｢うらたん、あの子怖がってますよ」
先程までの彼らの姿は何処へ行ったのだろうか。化け物のような風貌に物騒な言葉。
優しかった笑顔の面影など微塵も感じなくて、赤色の彼の笑顔すら狂気染みたように見える。
私はそんな四人を目の当たりにして、逃げる事も出来ないし、悲鳴を上げる事すら許されないのだ。
ただバクバクと痛いぐらいに心臓が鳴っているだけだった。
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ぴの(プロフ) - いやぁーー！！好きですぅぅぅ(泣)正体不明、天才歌い手シリーズの方も、いつも楽しく読ませていただいています！最新、無理しなくていいですが、密かに待ってます！！ (2019年7月14日 15時) (
レス) id: c64bb1fc21 (このIDを非表示/違反報告)
トーストぱん(プロフ) - とにかく最高すぎて好きです！！！！！ (2019年3月8日 3時) (レス) id: 2929f04cfc (このIDを非表示/違反報告)
トーストぱん(プロフ) - うらたさんとセンラさんがかっこよすぎて過呼吸になりかけましたごちそうさまです！！！フワリと大きな袖で包まれるって…！！！！ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞもう呼吸止まった瞬間でしたよええ！！！最高すぎて評価10押したのに既に投票していますって出るんですよ！！！？！ (2019年3月8日 3時) (レス) id: 2929f04cfc (このIDを非表示/違反報告)
トーストぱん(プロフ) - 口にする辺りあh((( 流石だなってなったし志麻さん何気に夢主ちゃんのこと、あの、怖がるだろ的なこと言っててｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞってなったしいやもうほんと好きすぎて好きすぎてヤバいです(語彙力低下)続き楽しみにしてますごちそうさまです (2019年1月25日 4時) (レス) id: 2929f04cfc (このIDを非表示/違反報告)
トーストぱん(プロフ) - ｱﾞｱﾞｱﾞ好きですさかたんが走り回って夢主ちゃん探しに行ってそれ止めようとセンラさん追いかけてその後志麻さん怒ってうらたさんが思ったことハッキリ言う構図が…もう…あの、机に手をめっちゃバンバンするくらい悶えましたごちそうさまですそんでさかたん禁句を (2019年1月25日 4時) (レス) id: 2929f04cfc (このIDを非表示/違反報告)
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